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【広報ふじ昭和52年】国民年金シリーズ 1

老後のしあわせのためにみんなで年金に加入しましょう

 市民の年金制度に対する認識を一段と深めていただこう……と11月1日から11月30日まで国民年金普及月間運動をくりひろげています。この運動期間中、市保険年金課では、市庁舎東側に「加入して、納めて受けよう国民年金」の垂れ幕を掲げ市民に呼びかけるほか年金相談や説明会など各デパートで開いています。
 わが国の年金制度で一番歴史の浅い国民年金も昭和36年4月に発足してから今年で16年を経過しました。現在、富士市ではすでに6,000人をこえる人たちがこの年金を受けておりますし、年金窓口を訪れる市民の方は日を追って、その数を増しております。わたしたちは歳をとったり、重い病気や思わぬ事故で障害者となったり、又一家の働き手の主人に死なれて母子世帯になったりして日常生活にいろいろの面でご腐心されていることを見たり、聞いたりします。国民年金制度は、このようなときに、みんなの掛金と国の負担で生活を守るため年金を支給しようとする国の制度です。では、どのような人が国民年金に加入し、どのような場合、年金が受けられるか、お尋ねの中から順を追って説明してみたいと思います。これから国民年金についてのいろいろのことがらを問答形式でまとめてみました。これは、今まで市民の方が窓口でよくお尋ねになる問題ばかりです。よくご理解いただき老後の生活不慮の事故にそなえて国民年金を大いに活用されることを望みます。
■20才になったら国民年金へ

問 (1)私は22歳ですが、高校を卒業して以来、家事手伝いをしていたところ近所の年金委員の方から会社に勤めていない人は、国民年金に強制的に加入しなければならないといわれました。本当に加入しなければいけませんか。

答  国民年金の加入対象となる人には、本人の意志にかかわらず国民年金に加入しなければならない「強制加入者」と本人の希望により、加入できる「任意加入者」があります。強制加入者は、厚生年金等の公的年金制度に加入していない人、つまり農業、林業にたづさわっている人や自分で事業を営んでいる人などで該当した(20才になったとき、会社をやめたとき)ときにさかのぼって加入することになります。
 また、任意加入者は、サラリーマンの奥さんや昼間部の学生さん、ほかの年金制度から年金をうけられる人などで、本人の加入の申し出のときから国民年金に加入することになります。
 国民年金に加入できる期間は、20才から60才になるまでです。あなたの場合は、厚生年金等の公的年金に加入していないので、強制加入に該当し、20歳になったときにさかのぼって加入することになります。すぐに市役所窓口で加入の手続きをする必要があります。


■会社をやめたら国民年金に加入

問 (2)私は、昭和17年5月生れの男子です。大学を卒業した昭和40年4月より会社につとめて厚生年金に加入していましたが、ことし7月に会社をやめ自分ひとりで商売をはじめました。国民年金に加入しなければならないでしょうか。妻は家事に従事していて、国民年金に加入しておりません。

答 厚生年金では、老令年金の支給をうけるためには20年以上の被保険期間が必要です。したがってあなたの場合は、厚生年金制度だけで、老令年金の受給貿格を満たしておりませんので、当然国民年金の強制加入被保険者となりますので、今すぐに市役所で加入の届出をすることが必要です。また奥さんも同時に強制加入被保険者となりますので、夫婦そろって会社をやめた7月にさかのぼって加入していただくことになります。届出をしないで放っておきますと、国民年金の保険料は、2年を経過しますと、時効によって2年を経過した分の保険料は納めたくても納めることができなくなりますので、将来給付をうけられなくなるおそれもあります。
■サラリーマンの奥さんも国民年金へどうぞ加入を

問 (3)私は、現在47才で昭和5年10月生れで、結婚して20年になるサラリーマンの妻ですが、サラリーマンの妻も国民年金に加入して老令年金がもらえるという話を聞きましたが、わたしの年令でも、今から加入して老令年金がもらえるでしょうか。

答 あなたのご主人は、厚生年金に加入しているので、あなたはいわゆる任意加入者となるわけですから、国民年金の加入の申し出をした月から60才になる前月まで加入することができます。あなたの場合、老令年金をうけけるには、保険料の納付済期間が25年以上必要ですが、11月中に加入の手続きをされて60才になる前月まで保険料を納めたとしても、13年しか保険料を納めることができませんので、一般の老令年金は受けられません。しかしあなたが国民年金に加入して保険料を納めた期間とご主人の厚生年金加入期間であって任意加入しなかった期間(昭和38年4月1日以降の期間)が通算対象期間として通算され(合算した期間が25年以上必要)25年以上となりますので通算老令年金の受給資格期間をみたして、通算老令年金が受けられます。


■保険料には差別がない

問 (4)国民年金保険料は、年令、性別によって差があります。

答 国民年金保険料は、強制加入者任意加任者別や年令、性別に関係なく現在(昭和52年4月より)月額2,200円となっています。これを定額保険料といいます。また付加保険料といって、月額400円を定額保険料に上積みして納めることもできます。これは、保険料を多くかけてもいいから将来より高い年金を受けたい人のためにできたものです。付加保険料は、本人の申し出によりいつでも加入でき、またいつでも辞退することができます。
■保険料は忘れず納期内に

問 (5)保険料を納め忘れた場合はあとからでも保険料を納めることができますか。

答 国民年金保険料の納付書は、毎年6月に1回発行され年4回に分けて納付することになっています。その期間は 4、5、6月分は6月末日まで10、11、12月分は12月末日まで1、2、3月分は2月末日までとなっております。若し納め忘れてそのまま2年経過しますと、時効となって後で納めたくても納めることができなくなったり、年金額を計算するとき不利になりますので、納期を守り忘れずに納めましょう。


■保険料はお返しできません

問 (6)会社に勤めはじめ厚生年金に加入したときから、国民年金の資格を喪失するとききましたが、納めた保険料は、返していただけますか。

答 会社に勤めはじめ厚生年金に加入したときから国民年金の資格を喪失します。喪失後の保険料納付があればこれは当然お返しします。しかし喪失以前の積立した保険料は、生命保険などとちがい保険料を解約して返すという性質のものではありません。それは年金制度のなかで国民年金保険料納付済期間、厚生年金加入期間等すべての通算老令年金として支給する仕組となっています。このため前に納めた保険料を返してしまいますと、年金を受けるのに必要な年数が不足して年金を受けることができなくなりますので、保険料はそのまま据置かれることになっています。
■保険料を納められなくなったとき

問 (7)保険料を納められなくなったときは、どうしたらよいか。

答 保険料を滞納すると、年金が受けられなくなります。積立て(拠出)している間に、生活が苦しくなり、保険料を納められなくなったときは申請して保険料の免除をうける制度があります。この免除制度をうけられる人は、強制加入者だけで、任意加入者はうけられません。免除を受けた方は、保険料を納付したと同じ扱いとなります。保険料を納付するのが困難なときは滞納せず市役所保険年金課へ申し出てください。 (次号へ続く)
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