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私が富士市に住む事を友達に話すと、「あんな臭い町にどうして住むの」と云われました。喘息にでもなったらどうしようと思いながら引越してきたのが昭和39年の春でした。近くにお寺もあり蚊も昆虫も蛇も沢山いて、道路もせまく家数も少ないのどかなものでしたが、山の手の私のところにも公害の悪臭は堪えられませんでした。富士市に住むためには仕方のない事とあきらめておりましたが、あれから十数年、市役所の行政のお力もあり、あの当時からみると全く少なくなりました。この頃では蚊も蝿も少なく道路も広く住人も多くなりました。いも畑やもろこし畑にかこまれていた吾が家も、アルバムの中でなつかしくながめるこの頃です。近所の奥さんの話では昔はこの地より海が見えたなどウソの様です。
ここ数年、高層建築も多くとても海などみえません。東名高速道路が出来てから富士山の姿も変ってしまいました。
10年一昔とはよく云ったもの、なにかにつけ暮しよくなったのですが、昆虫も少なく虫の声もめっきり少なくなり失ったものも多いかと考えさせられます。