【広報ふじ昭和52年】陸・海・空から大規模な「総合防災訓練」を実施
9月4日富士市庁舎周辺と田子の浦港周辺で、各地では自主防災訓練を
「東海沖大地震」がいろいろと論議されているなかで、静岡県と富士市は、国との合同訓練をかね昭和52年度静岡県総合防災訓練を9月4日富士市庁周辺(主会場)および田子の浦港周辺(第2会場)と、それに各地区で自主防災訓練を行い、大地震への備えをします。
この防災訓練は、駿河湾内でマグニチュード8という最大級の地震が起り、富士市内では、震度7の激震を想定しています。当日は午前7時ごろ「ただいま非常に大きな地震がありました。各家庭では火災を起さないよう火の元を確かめて下さい。津波の心配もありますので、厳重な警戒をして今後の情報にご注意ください。なお消防署、消防団は直ちに出動し、地域の警戒及び住民の避難誘導に当ってください……」とサイレンを30秒ならし地震の発生を広報無線で市民に知らせます。
主な訓練種目はつぎのとおりです。
●交通規制
静岡県警察隊は、直ちに市内必要個所の交通規制を行ない、また市交通指導員会は、警察隊の指示に従い交通規制を実施します。
●偵察出動
県警察隊は、直ちに偵察出動し、市内の被害状況を本部に報告します。
●地上偵察
陸上自衛隊は、オートバイで被災地の偵察を実施します。
●道路、河川パトロール
建設省、県土木事務所、市道路班の道路パトロール隊は、市内の道路パトロールを実施。また河川パトロール隊は潤井川、小潤井川の河川をパトロールします。
●水防工法
潤井川の堤防が欠壊し、五味島地区に浸水し始めていますとの無線連絡により、市の各水防団は現地に出動し水防工法(蛇カゴ組立、土俵づくり、石詰など)を実施します。
●火災消火
火災発生により消防署、消防団は直ちに出動し、火災の消火に全力をあげます。
●仮橋架設
地域住民が避難を開始したが山橋が落ちたため避難が困難になった想定で、陸上自衛隊が出動し潤井川山橋付近に仮橋を架設、避難路を確保します。
●医薬品の空輸要請
富士市長は救急医薬品不足のため航空自衛隊に医薬品の空輸を要請します。
●炊出し
避難者の食料確保のため陸上自衛隊、市赤十字奉仕団、連合婦人会、プロパンガス協会のみなさんが緊急炊出しを行います。
●給水
水道管が各所で破壊され、飲料水の供給が必要になり市水道班および陸上自衛隊は被災者に飲料水を供給します。
●航空偵察
まず陸上自衛隊が市内一円を、ヘリコプターで上空から偵察し、とくに被害の大きいと思われる地区の状況を災害対策本部へ逐次電送します。
●ビル火災
永田町地先のビルより出火、目下同ビル炎上中の情報により、消防署消防団が出動、消火につとめます。
●通信筒の投下
主会場に航空機から通信筒が投下されます。通信筒には市内の被害状況の航空写真が入っています。
●ヘリで負傷者の救出
避難者の中に重軽傷者がおり、付近の病院への収容が困難との要請により航空自衛隊のヘリコプターで負傷者を救出、搬送します。
●土のう積
田子の浦港の石油基地内のタンクから油がもれて海上に流出するおそれがあるとの想定で、田子の浦港管理事務所と田子の浦港埠頭(株)は流出油を防止するため土のう積を実施します。
●油の流出火災
航空偵察の状況によりますと、田子の浦石油基地から油がもれ、湾内に流出、海上保安部はオイルフェンスを展張したりして流出油の拡散防止を実施します。
また、石油基地からの火災発生を想定して、自衛消防、消防署などが陸と海から消火作業にあたります。
●避難
地元住民による津波や火災の避難訓練と、海上自衛隊が住民を船で避難させる訓練を行います。
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