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【広報ふじ昭和51年】防ごう災害を!

知っていますか?台風を…

 二百十日(9月1日)を過ぎるといよいよ台風の到来シーズン……。1昨年の七夕豪雨と先月9日の集中豪雨は、富士市に大きな被害をもたらしましたが、風と雨をともなう台風の影響を受けた場合は、更に大きな打げきを受けることは過去の例からも容易に想像されます。そこで、被害を少しでも小さく食止めるためには日頃の準備もさることながら、いざという時に備えて、台風についての知識を身につけておく必要があります。そこで今月は2回にわけて、最低これだけは知っておきたい“身近かな気象学”を掲載しますので参考にしてください。


◇台風は夏から秋にかけて集中発生

 台風が多く発生するのは、8月が最も多くて平均6.7個、次が9月の4.8個、7月の4.3個の順となっています。(昭和15年から37年までの平均)このうち、7月から9月にかけては、毎月2〜3個が日本に接近するか上陸しています。


◇二百十日と二百二十日

 暦の上では、二百十日(9月1日)と二百二十日(9月11日)が台風の厄日とされていますが、実際には大被害をもたらした過去の台風を調べてみると、9月16日ころと9月26日ころに多く、これらの日は台風上陸の特異日と呼ばれています。


◇よる6時から11時ころまでが要注意の時間帯

 本土に上陸した過去の大型台風(中心気圧950ミリバール以下)の上陸時刻を調べてみると、図表1のようになり、午後6時から11時ころまでが最も注意を要する時間帯ということがいえます。
◇風や雲の変化と雨の降り方で台風の接近を知る

・台風が近づくと、直接自分で気象の変化(雲、風、雨の状態など)を知ることができます。このように自分の周囲の気象の変化で天気を知ることを“観天望気”といいます。(図表2)
●雲の変化
 台風が接近してきますと、最初は高い空に薄い絹のように広がったいわゆる“絹雲”が空全体に現われ、しだいに雲の層も厚くなり、雲の底も低くなると共に雲量も多くなります。このような場合は、しだいに天気が悪くなることを示しています。台風が近づくと下層の低い雲の流れが非常に速くなることも特徴です。
●風の変化
 台風の接近とともに風速が増します。風向がしだいに南寄りになってくれば台風はその地点の西側を、また北ないし北西寄りになればその地点の東側を通ることになります。なお、風の吹き方は、急に風が強くなったり弱くなったりする、いわゆる“風の息”がはげしくなります。
●雨の降り方
 台風に伴う雨の降り方はきわめて特徴的で、風の変化とともに周期的な降水があり、台風の接近に伴い雨の降り方もはげしく、いわゆる“あらし”になります。また、これより別に台風の進路の前方などに前線があると、これを刺激して前線付近の地方で“集中豪雨”となり大きな被害をもたらします。

天気図で台風の進路を…

 台風が発生すると空(気象衛星、気象観測機)海(定点観測船)陸(富士山および各地測候所、気象台)などの観測によるデータが集められ、天気図に記入されます。台風は発生海域から大抵の場合北西進しますがしだいに速度が遅くなり、ある海洋上の点まで来ると、その進行方向を変える点、すなわち“転向点”に到着し、それから北東に進行しつつ速度を速めます。しかし、高気圧、低気圧などの気圧配置により進路、速度は大きく異なります。
・7月中旬〜8月下旬
小笠原諸島を中心に張り出している小笠原高気圧団と大陸の低圧部および、オホーツク海方面における高気圧の変化などを総合的にみると、進路図(図表3)ににた経路となります。
・9月〜10月
 小笠原高気圧団の勢力が弱まり、大陸部のシベリア高気圧団が張り出し、その影響で台風は進路図(図表3)ににた経路となります。

台風が接近したら……心がけたいこと

1.気象情報を聞いて!
・ラジオ、テレビで放送される台風情報、大雨情報をよく聞き状況の変化を把握することが行動の第1歩です。
・懐中電灯,トランジスターラジオがあれば停電になっても安心です。

2.雨の降り方に注意して!
・川やガケの近くに住んでいる人は 雨の降り方に注意することが大切です。
・大雨注意報など雨に関する注意報が出た場合、家の周囲にある河川やガケを見回ってください。
・警報が出たら避難の準備をし、外部との連絡を保ってください。デマにまどわされると混乱のもとになります。
・普通の雨は1時間に10ミリ内外ですが、台風時には20ミリ〜30ミリくらい集中的に降ることがありますので、急激な出水に注意してください。長雨で地面が湿っているとガケくずれも発生しやすい状態となります。
・ガケの中腹などに急に出水、山鳴り、亀裂があった場合、崩れる前兆です。すみやかに避難をしてください。

3.潮の変化に対応!
・海岸地方では、台風の大きさ、コースによって高潮の危険が生じます。
・海岸からの距離や避難場所の確認をしておきましょう。

4.家を補強して!
・窓や雨戸を「ウデ木」や「スジカイ」で補強し、ガラス戸には保護板をあててください。
・テレビアンテナ、看板、植木も補強してください。

5.非常持出品の用意を!
・懐中電灯、トランジスターラジオ、非常用食糧(缶詰など保存食品、水筒)、救急薬品はひとまとめにしてすぐ持ち出せるところにおきましょう。
・現金、貯金通帳、実印、重要書類も整理してまとめておきましょう。

6.避難はすみやかに!
・災害は短時間のうちに発生します。すみやかな避難はあなたとあなたの家族の生命を守ります。
・避難場所や道順などを家族で話し合って決めておきましょう。
・近所や町内会などで避難時の協力体制について打ち合わせておきましょう。
・老人や子どもを先ず避難させましょう。
・避難場所はコンクリート、または木造の大きな2階建以上の建物を選ぶようにしましょう。
・付近の小中学校など公共施設を知っておきましょう。
- 図表あり -
( 図表説明 ) 図表1
( 図表説明 ) 図表2
( 図表説明 ) 図表3
- 写真あり -
( 写真説明 ) 非常持出品の準備も忘れないで
添付ファイル
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