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【広報ふじ昭和51年】公害苦情の半数を占める騒音・水質汚濁

 いやなにおいがして食事がまずくなる。隣りの工場の音がうるさくてテレビも聞こえないから何とかしてほしい。など公害に対する苦情はあとをたちません。こうした傾向は、みなさんが住みよい環境づくりを願う結果であり、市も、その都度現状を調査し解決のための指導を行ってきました。それでは、昭和50年度中にみなさんから公害課に寄せられた苦情の内訳をお知らせいたします。


■1年間に234件の苦情が……

 昨年4月から今年の3月までに寄せられた公害に対する苦情は234件で、前年に比べ46件減少しました。苦情の内容は、騒音が69件で最も多く、ついで水質汚濁の60件、この両方で全体の55パーセントを占めています。このほか、悪臭が41件、ばい煙が27件、粉じんが13件、振動が7件などです。
 公害の発生源は、ほとんど工場が占めていますが、原因となった被害についてみると耳や目、鼻などのからだで感じるものが最も多く、これが騒音、水質汚濁、悪臭などに現われています。ついで財産被害、動植物被害、健康被害の順でこれらの苦情の約9割が都市計画区域内で発生しています。
 また、最近の苦情の傾向として、広範囲で多くの人に被害をおよぼすようなものは少なくなりました。しかし、生活環境が良くなってきたため今まであまり気にならず、公害として取り上げなかった、浄化そうの臭気、ピアノやクーラー、換気扇の音などの日常生活のなかから新たな問題が起ってきました。
■夏に多くなる苦情

 苦情の多い時期は、6月から9月で、この時期は窓を開放することが多いことや、暑さなどで不快なときに、音やにおいが普段よりひどく感じるためと思われます。また、富士市の場合、工場と住宅が隣接している所が多く、それだけ苦情件数も多くなります。
 苦情の申立てがあると、公害課の係員がその都度現状をくわしく調査し、当事者から事情などを聞いて解決に当っています。50年度の場合約95パーセントを解決しました。この中には、工場の騒音が基準を大幅に上回り、移転したものや施設の改善、新しい装置を導入して解決したものなどがあります。


■苦情件数は40年度に比べ4.6倍

 2ページの表1は年度別の公害苦情件数ですが、50年度と40年度を比べてみると4.9倍に増えています。この11年間の総苦情件数は1,984件にものぼっています。内訳は、騒音が554件で28パーセント、水質汚濁が458件で23パーセント、悪臭が348件で17パーセント、ばい煙が236件で12パーセント、粉じんが179件で9パーセント、振動が76件で4パーセント、ガスが61件で3パーセント、その他72件で4パーセントとなっています。
- 図表あり -
( 図表説明 ) 〔表1〕年度別公害苦情件数
( 図表説明 ) 〔表2〕50年度種類別公害苦情
- 写真あり -
( 写真説明 ) 騒音や振動の測定を行う環境監視測定車
( 写真説明 ) 脱臭装置を設置したA工場
添付ファイル
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