東海道の間の宿(あいのしゅく)
東海道五十三次のうち原宿と吉原宿のあいだに間の宿(あいのしゅく)柏原、吉原宿とかんばら宿のあいだにも、間の宿本市場がありました。
間の宿というのは宿場と宿場のあいだにあって、旅人がちょっとひと休みするところです。
柏原は浮島沼でとれるうなぎのかばやき、本市場は白酒ねぎぞうすい、ずいき(サトイモの茎)などが名物でした。
弥次さんと喜多さんの東海道中膝栗毛(とうかいどうちゅうひざくりげ)という本があります。この本の中に柏原や吉原宿、本市場のことが書いてありますよ。
弥次さんと喜多さんが柏原につくとあちこちの茶屋でかばやきを焼いています。そのいいにおいに鼻をひょこつかせながら、やっとがまんして通りすぎました。
吉原宿では女の人達がずらっとならんで「お休みなさいやあせ、お休みなさいやあし」といっしょうけんめい旅人を呼びこんでいました。かごかきに「だんなあ、もどりだから安くしとくよ」とさそわれましたが「今までずっと乗ってきたんだからこれからは少し歩くよ」なんていいながら、また歩きだしました。
本市場の近くで、男の子がかしをならべて売っていました。二人はここでひと休みすることにしました。
昔このあたりから見る富士山は、ちょうど鶴が空を飛んでいるようなながめのすばらしいところだったそうです。今でも鶴芝の碑というのが残っています。