【広報ふじ昭和50年】溶岩洞穴を保存しよう
富士山が現在のような形になるまでには、何百万年も前から噴火をくりかえしてきました。大きな噴火のたびに大量の溶岩が山麓一帯に流れ出し、そのつど山の様相を変えています。最後の大きな噴火は徳川時代の宝永4年11月23日で、12月8日までも続いたと記録されています。以来270年余り噴火がなく、今では休火山になっています。
たびかさなる噴火によって流れ出た溶岩は、山麓一帯に幾重にも重なっています。溶岩が流れ出した時、表面が固まってきたものの、中はまだドロドロの状態で、中の溶岩が表面をやぶって流れ出し、そこに空洞をつくりました。これが溶岩洞穴といわれるもので、富士山麓一帯には数多くあり、富士宮の人穴、御殿場の御胎内、駒門の風穴万野の風穴などが大きくて有名です。市内にも大小合わせると5〜6か所ありますが、代表的なものが、穴原の不動穴、久沢北の八幡穴です。
なお、不動穴、八幡穴はこれまで専門家による調査が実施されず、不明な点も多くありますが、学術的に重要な洞穴といわれています。そこでこの洞穴を保存していこうという声が高まってきました。
穴原の不動穴は104メートル
それでは、さきごろ不動穴の途中まで入って写真を撮影してきましたので、中の様子をお知らせいたします。
不動穴は穴原の県道元吉原大淵富士宮線から100メートルばかり南にさがった畑の中で、ポッカリと口をあけ、地上から3メートルばかり下におりると洞穴の入口です。一歩中に入るとヒンヤリとし、夏でも冷房のきいた部屋の中にいるようです。
中は入口から10メートルぐらいまで立って歩けますが、だんだん天井が低くなり腰をかがめて2メートルほど行きます。そこをすぎるとまた広くなり、約50メートルはらくに歩けます。しかし、その先はまた狭くなっているため、それ以上行くことをやめましたが、104.7メートルまで行くことができます。
なお、久沢北の八幡穴は、不動穴よりも距離は長く、主洞のほかに
本の枝洞があります。
- 図表あり -
- 写真あり -
( 写真説明 ) 穴原不動穴の入口
添付ファイル
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