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【広報ふじ昭和50年】浸蝕が進む海岸線

田子の浦海岸と元吉原海岸で浸蝕防止工事を進めていますが、これらの工事は急場をしのぐにすぎず、恒久的な対策とはいえません。田子の浦海岸では8月の台風6号によって離海岸の一部が破壊されるなど、地域住民の不安はぬぐいきれません。今後、市も恒久的対策が一日も早く実施されるよう国、県に強く働きかけていきますが、市民の皆さんも市と一体になってこの問題に取り組んでください。

恒久的な浸蝕防止対策を

 市内の海岸線は富士川河口から柏原まで約10キロメートルあります。全般的に浸蝕が進んでいますが、なかでも富士海岸の中丸・新浜地先、田子の浦港から東へ約1キロメートルの区間がひどくなっています。30年近くのあいだに100メートル以上も浸蝕され、特に中丸付近では堤防から波打ちぎわまで約10メートルほどしかありません。
 このため、田子の浦海岸は昭和42年から約30億のお金をかけて高潮対策工事を進めています。また、元吉原海岸も昨年から1億7,000万円をかけ工事に取りかかりました。しかしこのように大掛かりな浸蝕防止工事を進めても、恒久的な対策とはいえず急場をしのいでいるにすぎません。
 たとえば、波打ちぎわにテトラポットやブロックを積んでも、回りの砂がけずられてしまうと、沈下したり海の中に引き込まれてしまいます。
 今年8月には、台風6号の影響で田子の浦海岸のテトラポットやブロックが延1,200メートルにわたって沈下、飛散している状況です。このため、地域の人達が国・県に、富士海岸の災害復旧と高潮対策事業の促進について陳情を行いました。

昭和41年と同じような高波がきたら……

 堤防から波打ちぎわまでの距離が昔のようにあれば、高波が打ちよせても現在の堤防である程度防ぐことができます。しかし、浸蝕が進んでいることを考えると、昭和41年と同じような高波が再びおしよせたらどうでしょうか−。背すじが寒くなることと思います。
 これ以上の浸蝕を食い止めるために、何拾億、何百億かかるかわかりませんが、市は住民の生命と財産を守るため、国や県に浸蝕防止対策を強く働きかけていきます。国も富士海岸の浸蝕対策には積極的に取り組み研究を進めていますので、市民の皆さんも、市と一体になってこの問題を考えてください。
- 写真あり -
( 写真説明 ) 毘沙門天裏の海岸で昨年8月に撮影したプールの井戸
( 写真説明 ) 建設省が1億7,000万円をかけて元吉原海岸の浸蝕防止工事
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