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【広報ふじ昭和50年】健康保険・国民健康保険などで歯科治療を受ける方へ…

 歯は私達の健康に深い関係をもっていますので、常に歯の衛生に気をつけなければなりません。歯や歯ぐきの病気になったら一日も早く治療することが必要です。
 歯や歯ぐきの病気になった場合、健康保険・国民健康保険などでは、保険を扱っていざ歯科医院の窓口に保険証を提出すれば、通常必要とする治療はできるようになっています。
 しかし、健康診断や虫歯の予防などは保険ではできませんので気をつけてください。また、金や白金などを使用した治療を希望される方には、慣行料金と健康保検で給付される額の差額を負担していただくことにより、これらの治療を受けることができる差額負担治療の制度も認められています。
 以上が保険における歯科治療のあらましですが、それぞれもう少し詳しく説明いたします。
保険でできる治療

 歯や歯ぐきが病気になった場合、診察、検査、レントゲン診断、投薬注射、処置及び手術、歯冠修復(歯の悪くなった部分を削りその部分につめたり、かぶせたりして歯を元どおりにすることをいいます。)、欠損補綴(歯の抜けたところに入れ歯などを入れることをいいます。)など通常必要とする治療は、全部保険でできます。
 この場合の患者の負担額は、次のものです。
1.健康保険、船員保険、各種共済組合の被保険者である患者の場合は200円(初診時一部負担金です)(入院された場合は別です)
2.日雇労働者健康保険の被保険者である患者の場合は100円(初診時一部負担金です)
3.健康保険、船員保険、日雇労働者健康保険、各種共済組合の被扶養者である患者と、国民健康保険の被保険者である患者の場合は、保険で行った治療費の3割(国民健康保険組合の被保険者である患者の場合は負担額が違うときがあります。)


保険でできない治療

 保険は、疾病負傷に対し、給付を行うものですから、次のような事例については給付できないことになっています。
1.健康診断
2.歯並びをそろえる治療や美容を目的とするもの
3.虫歯の予防(歯にフッソを塗布する方法など)。

差額負担治療

 保険では通常必要とする治療を受けられることは前に述べたとおりですが、それに要する費用はみなさんが納めている保険料によってまかなわれることになっていますので、経済面も考慮しながら、常に医学医術の進歩を取り入れた治療を行っていかなければなりません。
 ところで、患者の中には、金や白金、特殊な材料を使用しての治療等を望まれる方もあります。このような方のために慣行料金から保険で給付される額を差し引いた額を負担することによって治療が受けられる制度を設けています。これを差額負担治療といいます。

差額負担治療の範囲

 差額負担治療は、患者が希望する場合であって、次のような事例に該当する時に行うこととされています。
1.金合金、白金加金、特別製の陶材を使用して、つめたり、かぶせたり、入歯を入れたりする場合
2.床の部分を金属で作った入れ歯を入れる場合
3.欠損歯が3歯以上のブリッジを入れる場合(ブリッジは、歯の欠損部分があるとき、その両隣りの歯を支えとして、川に橋をかけるのと似た方法で元どおり治すことをいいます)

差額負担治療を受ける場合の心得

 差額負担治療を受ける場合には、どのような材料を用い、どのような治療を受けるのか、どの程度の費用の負担をすることになるのか等について歯科医師と十分話し合うことが肝要です。
 歯科医院の待合室には、厚生省と日本歯科医師会が共同で作成した差額負担治療に関するポスターと慣行料金の表が掲示されることになっています。また、歯科医師は、患者に対し、事前に差額負担治療の内容、料金等を明確かつ懇切に説明することになっていますので、その説明をよく聞いて納得したうえで治療を受けてください。
 また、歯科医師は、患者さんの求めに応じ、差額負担治療費に係る領収書を発行することになっていますので、必要な場合は申し出てください。なお、差額負担治療を希望した場合には、歯科医師から同意書に署名を求められることもありますのでその場合には、文面をよく読んで理解したうえで署名してください。

丈夫な歯が健康なからだを

 日本の3才児は、190人のうち87人に虫歯があるそうです。さらに5才児になると97人にもなり、しかもこのうちの半分はひとりで10本以上の虫歯があります。子供の虫歯の原因は、妊娠中お母さんが栄養を充分とらなかったり、歯みがきの習慣がない乳時期に甘い物ばかり食べたりすることなどが上げられます。
 お子さんが歯が痛いと泣きだしてから、あれこれさわぐより虫歯にならないよう注意してやることです。
一般に乳歯が虫歯になってもじきにはえ変わるからほおっておこう、永久歯だけ大事にすればいい−という考えがあります。
 しかしこれは大まちがいです。乳歯はじきはえ変わると言いますが、意外に長く使います。乳歯が全部はえ変わるのが12才ごろですから、10年以上使う歯もあります。また、ひどい虫歯になった乳歯のあとは、虫歯になりやすい弱い歯がはえてきがちだということです。
 歯科医で虫歯をなおしたといっても、虫歯をもとの健康な歯に戻したという意味ではありません。悪い部分をとり除いて、別のもので埋め、進行を止めただけです。虫歯ができると、いっときたいへん痛みますがそのままにしておくと痛みがなくなります。これは歯髄の炎症で神経が死んでしまうためです。さらに根のほうへ進んで、歯根の先や歯肉にうみがたまります。このうみの中のバイ菌や毒素が血管、リンパ管を通って体の中をめぐり、関節炎腎臓病、耳、鼻、目、呼吸器なとの病気を起こすこともあります。原因がはっきりしない病気にかかったら歯を治療してみなさいといわれるほどです。
 それでは虫歯の予防と歯みがきについて考えてみましょう。
 子供たちは、チョコレートやキャラメル、菓子パンなど甘い物が大好きですから、できれば歯みがきの習慣がつくようになるまで遠ざけておくこともひとつです。また、急に歯みがきをさせようと思ってもなかなかできませんから、親が手本を示しながらすこしづつなれさせて習慣づけることです。ひざに寝かせゴシゴシみがいてやっても、そのうちにひとりでやるようになります。
- 写真あり -
- 図表あり -
( 図表説明 ) 歯の構造
添付ファイル
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