富士地区に県立普通科高校を誘致するため富士市と富士宮市、芝川町の2市1町が協力していくことになりました。これは2市1町の首長、議会議長、教育委員長がこのほど富士市役所に集まり、県立普通科高校建設促進富士地区期成同盟会設立準備会を開いて合意したものです。そこで、今後幅広い誘致運動を進めていくため、各市の代表者が7月17日に集まり、期成同盟会の設立総会を開くことになりました。
富士地区(富士市・富士宮市・芝川町)は、ここ数年来県下でも有数の人口増加を示し、毎年各市町とも教育施設の拡充が施策の中心課題となっています。
とりわけ、高校進学率は本年4月92パーセントに達し、国や県の平均を大きく上回りました。しかし、富士地区の高等学校の設置状況は、富士市内に県立富士高校、吉原高校、吉原工業高校、市立吉原商業高校、私立富士見高校、富士宮市に県立富士宮東高校、富士宮農業高校、富士宮北高校と今年4月開校した私立星陵高校の9校だけです。49年3月の入学状況を見ても定員3,288人に対し、進学志望者は約4,200人で、地区内収容は不可能な状態です。
これに加えて、選択科程との関連などを考えると、毎年全入学者の4人に1人は、沼津、三島、清水、静岡など地区外入学を余儀なくされています。とくにこの傾向は、普通科への入学志望者に多く見られます。
このように、他地区校への依存が多く、高校の絶対数が不足していることから、高校入学に関する住民の要求はとくに切実なものとなってきました。今後の人口増勢や高校・大学進学率の上昇などを考えると、普通科高校の新設が急務といわざるを得ません。
こうした実情のもとで、富士市においては昭和46年から3回2市1町PTA連絡協議会で昨年7月、県知事をはじめ関係機関に建設の要請を行ってきました。
そこで、今後、2市1町が一体となって富士地区への県立普通科高校建設を促進し、地域の教育水準の向上をはかるため「県立普通科高校建設促進富士地区期成同盟会」を設置し強力な運動を展開していくことになりました。
- 図表あり -
( 図表説明 ) 地区別中学校卒業生の高校入学状況(昭和49年3月卒業者)
- 写真あり -
( 写真説明 ) 県立高校誘致で2市1町の代表者が話し合い