富士市名誉市民の渡井八郎治翁が、5月3日老衰のため逝去されました。ここに生前のご厚誼を深謝し謹んでおくやみ申し上げます。葬儀は5月12日、準市葬の礼をもって取り行いました。
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渡井翁は明治17年9月5日今泉村に生まれ、同37年星一呉服店を経営、その後今泉村村会議員、吉原町町会議員の公職をはじめ沼津税務署各種調査委員、県農地委員を歴任、この間私財を公共団体に寄付、または公益のため提供され、住民の福祉向上に寄与されました。また、多年育英事業に専念し、今泉小学校の建設をはじめ、県立富士中学校の新設に多額の私財を提供され教育振興に貢献されました。
昭和21年には富士南部商工会議所副会頭に就任以来14年にわたり、会頭を補佐して地方商工業の指導育成に盡し、同36年3月商工会議所会頭に就任、中小企業従業員の待遇改善に努力しました。このため、昭和40年11月3日、多年にわたり商工業の指導育成に盡した功績により勲5等瑞宝章を賜わるとともに、翌41年3月22日、郷土の興隆進展に多大の功労により富士市名誉市民(旧吉原市名誉市民)の称号を授かっています。