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【広報ふじ昭和50年】南富士ゴルフ倶楽部を告発

県や市の行政方針を無視して、南富士ゴルフ倶楽部は大淵丸火東地先にゴルフ場の建設を進めています。このゴルフ場の中には、4本の公道と河川もあり、これらの公共物までもゴルフコースとして造成しています。このため、県と市は再三にわたって公共物の原形復元命令を行ってきました。しかし、同ゴルフ倶楽部には復元命令に従う誠意がなく、その後も工事を強行しています。そこで市は、4月12日同ゴルフ倶楽部を市普通河川条例違反で告発しました。また県も4月18日公道の仮処分申請を行い認可されましたので、そのあらましをお知らせいたします。

市普通河川条例に違反

 告発には渡辺市長をはじめ、告発代理人の御宿和男弁護士、市関係者が富士警察署を訪れ、小川富士署長に、告発状と図面などの資料を提出しました。
 告発人は渡辺市長、告発代理人には、御宿和男弁護士、野田宗典弁護士、保坂紀久雄弁護士、芹沢孝雄弁護士、相磯まつ江弁護士、淵上貫之弁護士、小地健治弁護士、堀川日出輝弁護士、福田徹弁護土、山花真夫弁護士、宮里邦雄弁護士、角尾隆信弁護士の12人です。
 被告発人は南富士ゴルフ倶楽部の和田範正社長、代表取締役菅原光夫氏、ゴルフ場造成工事現場監督人菅原敏昭氏、真田開発重機株式会社の春原悦男代表取締役の4名です。
 告発事実は、被告発人「4人はゴルフ場の建設にあたり、ゴルフコース内の普通河川を埋立て、それをゴルフ場の一部として使用することを企て、49年8月下旬ころから12月下旬ころにかけて、市長管理の普通河川を許可を得ずに、長さ約500メートルにわたって破壊したうえ、えん堤を設け土砂などを用いて埋立て、次の4項目の違反行為をしました。

1.みだりに普通河川に土砂などを堆積した
2.普通河川の保全、又は利用に支障を及ぼす行為をした。
3.市長の許可なく普通河川の敷地において工作物を新築した。
4.市長の許可なく普通河川の敷地内において土地の掘削、盛土、若しくは切土、そのほか土地の形状を変更する行為をした。

県が公道の仮処分を法務省に申請

 県が行った仮処分申請は、県知事が国から管理を委託されている公道を南富士ゴルフ倶楽部がゴルフコースの一部として造成してしまったため、法務省に行いました。この仮処分申請が受理されたため、公道の管理は裁判所の執行官が行うことなりました。

山麓の自然を守る行政方針

 市は昨年4月1日、富士・愛鷹山麓地域の自然を守るため、標高200メートル以上、10ヘクタール以上の大規模開発を認めない行政方針を打ちだしました。この行政方針は、市民の共有財産である山麓の自然を守り、乱開発を防止するとともに、開発による災害の発生を防ぐために行ったもので、県もゴルフ場の建設に対しては市と同じ方針で進んでいます。
- 写真あり -
( 写真説明 ) 小川富士警察署長に告発状をわたす渡辺市長
添付ファイル
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