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【広報ふじ昭和49年】岳南排水路の水質検査

水質汚濁防止法に違反した2工場を摘発

 工場排水の専用水路となっている岳南排水路には、市内の工場からは1日に約160万トンの汚水が排出されています。この汚水も水質規制の強化などによって、規準以下の良好な状態が続いていました。
 ところが、8月いっぱいで製紙スラッジの山林投棄を禁止したため、回収スラッジの不法投棄や、汚水処理施設の管理不十分による不法流出が懸念される状況となりました。そこで、不法投棄や不法流出を防止するため、県、市も指導、監視を強化しましたが、企業も9月から岳排の各管路に濁度計を設置し、自主監視を行ってきました。
 そこで、各管路の水質と濁度計のデーターを調べるために、9月17日の午前9時から24時間にわたって検査を行いました。検査は市公害課県公害防止センターなど関係機関の職員20人が8か所を2時間おきに巡回しました。
 はじめのうちは各監視地点とも普段とまったく変わりがありませんでしたが、5回目の巡回で、午後6時25分に1号南部管路の依田橋監視所の濁度計が195PPMを記録しました。このため、この管路に汚水を流している工場の立入検査を行ったところ、荒田島の中西製紙で基準以上の汚水を流していることがわかりました。また、6回目の巡回で、今度は2号管路の依田原監視所で午後9時30分に300PPM以上を記録したので、同じように立入検査をしたところ、今泉の美藤製紙で違反をしていました。
 両社で採水した汚水は、県公害防止センターで分析しましたが、PHは基準が守られていたもののCODとSSは基準を大幅に上回っていました。分析結果は中西製紙がCOD870.2PPM、SS4,931.6PPM、美藤製紙はCOD574.8PPM、SS3,691.6 PPMと両社の排水基準COD80〜110PPM、SS110〜140PPMを大幅に上回り、考えられないような高い数値が出ました。
 このため県は、水質汚濁防止法の第13条(改善命令等)によって、中西製紙に9月29日から7日間、美藤製紙に14日間の操業停止処分の行政措置を行いました。
 なお、今後汚水処理の適正化をはかるため、指導監視を強化しますが、違反工場の摘発もビシビシ行います。
- 図表あり -
( 図表説明 ) 岳南排水路水質調査結果 (調査・昭和49年9月17日〜18日)単位PPM
- 写真あり -
( 写真説明 ) 採水した汚水を分析する職員
添付ファイル
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