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【広報ふじ昭和49年】7月1日から水道料金を改正

 水道料金を7月1日から改正します。水道料金は、昭和46年1月に改正してから据え置いてきましたが、諸物価の高騰、人件費の増加などによって経営が苦しくなってきました。このため、水道料金を審議会(山田由太郎会長)に料金改正について諮問しその答申をもとに改正することになりました。改正の主な点は、用途別料金体系の廃止と口径別料金体系の採用、新しく加入金を設けたことです。なお、加入金については7月1日からの受付に適用し、使用料金については8月分の微収料金から適用します。

51年度までに累積赤字は約9億2,900万円に

 現在、市の上水道を利用している家庭は44,000世帯、1日の平均配水量は約7万トンに達しています。しかも、給水人口の増加、クーラーなど生活水準の向上などによって“水”の需要はますますふえています。
 このため、46年度から事業費19億1,000万円で第4次拡張事業に着手し、水源の確保と配水施設の建設を強力にすすめてきました。しかし、社会情勢の変化などによって、当初計画に事業費5億8,000万円の追加と2か年くらいの工期延長が必要になってきました。
 ところが、こうした拡張事業に必要な資金はほとんど起債に依存しているため、償還元金利息、減価償却費は年ごとにふえ、さらに諸物価の高騰、人件費の増加などによって事業経営は苦しくなるいっぽうです。いままでの料金でいくと、49年度から51年度までの累積赤字は約9億2,900万円になることが予想されます。
 こうした事情からみなさんに安定して給水するため、止むを得ず7月1日から料金を改定することになりました。

用途別料金体系を採用 一般家庭料金の引き上げを低率に

 料金の改正は、水道料金審議会の答申を尊重し、特定の利用者の料金を高くしたり、不当に安くなったりしないように配慮しました。いままでは一般家庭、事業所、官公庁など用途によって料金を決める用途別料金体系を採用していましたが、用途別の区分や料金の格差がなかなか公正にできないので、使用量とこれから設置する給水装置の口径によって料金を決める口径別料金体系を採用することにしました。
 新しい料金体系を採用するにあたっては、市民生活にもっとも影響のある口径13ミリから25ミリの小口径のものは、基本水量を10トンとするとともに、生活用水の使用水量である11トンから20トンまでの料金はできるだけ引き上げ率をおさえました。
 なお、新しい使用量は別表のとおりですが、水道料金は基本料金と従量料金の二部制にしました。
 基本料金は使用量の多少にかかわりなく、給水管の口径によって9種類にわけました。基本料金の改正による費用は点検、集金関係費、量水器関係費、施設の維持管理費にあて、いままで徴収していたメーター使用料は廃止することにしました。
 従量料金は利用者が実際に使用した水量に対する料金です。これについても家庭用水の引き上げ幅を低くするため、多く使用する人に負担がかかる多量消費逓増制を採用しました。従量料金の改正による費用は、減価消却費、企業債の利息、事業報酬などにあてます。
新規加入者には加入金を

 拡張事業の建設費の支払い利息や減価償却費の増加分を水道料金に賦課することは、料金が著しく高くなってしまいます。このため、新旧利用者の負担が公平でなくなるため、新しく給水申込みをする人から加入金をいただくことになりました。
 加入金は別表のとおり給水装置の引込み径の断面積比によって負担していただくことにしました。なお、給水装置を改造して給水管の口径を大きくする場合は、新しい給水管の口径の加入金と、古い給水管の口径の差額が加入金額になります。
 加入金は7月1日の受付け分から適用します。


手数料も改正します 7月1日の受付けから

 手数料も48年6月に改定してから据え置いてきましたが、今回、改正することにしました。手数料は給水装置申込者から徴収しますが、改定した手数料は次のとおりです。なお適用は加入金と同じく7月1日からです。

■申込手数料
 新しく給水工事を申込むときいままでの100円が200円になります。
■設計審査手数料
 1件につき500円が、設計金額の100分の3になります。
■工事検査手数料
 1件につき200円が500円になります。
- 図表あり -
( 図表説明 ) 口径別加入金表
( 図表説明 ) 口径別給水料金表
添付ファイル
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