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【広報ふじ昭和49年】お宅の防災対策は…

 5月6日の伊豆半島沖の地震では、一瞬のうちに29名の尊い生命がうばわれてしまいました。地震によって山・ガケくずれがおこり、家屋が土砂の下にうまり、大災害となりました。
 もし、同じような地震が富士市の近くで起こったら…。地震に限らず、台風や豪雨など私たちの回りは災害を発生させる要素がたくさんあります。伊豆沖地震を教訓にみなさんももう一度防災対策を考えてください。それでは、今回はガケくずれ災害にまとをしぼって各家庭の防災対策を考えてみました。

がけくずれのおこりやすい所

・ガケの傾斜が30度以上あって、デコボコしているような場所
・高さが5メートル以上のガケ、屋根より高いガケは危険度が大きい
・上部がおおいかぶさっているガケ
・排水や雨水が大量に集まるガケ
・擁壁や地盤に割れ目のあるガケ
・下が岩盤でも、表土の厚いガケ
・岩がボロボロになっている所
・山の斜面などを切り崩して造った宅地
 ガケくずれのおこりやすい条件としては、強い雨や長雨の後、地震や地震後の雨の時などがあげられます。とくに雨が降り始めてから100ミリを超える長雨の時と、1時間に20ミリを超すような強い雨が降った時が危険です。

日ごろの注意と心がけ

・ガケ下をけずったり、ガケの上に土を盛るなど、ガケに手を加えることは危険です。
・ガケの上に水をためたり、ガケに水をたれ流しにしないでください。
・ガケのそばに、家などを新築したり、増改築するようなことはやめてください。
 なお、各家庭でできる防災対策はまず、周辺の見回りを行ない、雨水などがガケに流れないように水路をつけたり、掃除を行ないます。くずれそうな土砂を取りのぞき、風で地盤をゆるがすようなガケの途中やガケの上の大木は切り倒します。また、ビニールなどでガケをおおい水の滲透を防ぐこともよい方法です。

危険な所は各家庭で補修を

 ガケくずれ災害の防止は、本来各個人でやっていただくことが原則です。特に他人へ迷惑をかけることのないようにするのは、必要な義務といえます。
 住宅地帯がしだいに山麓地域に移り、宅地造成なども山地を切り開いて行なわれています。建売住宅や分譲地などを購入するときには、災害の危険はないか、現地をよく見てからにしてください。これまでも、土地を買ったが危険な所で、家を建てることができなかった例もありますから、充分注意してください。
- 写真あり -
( 写真説明 ) 家のまわりの危険カ所を総点検
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