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【広報ふじ昭和49年】茶かっ色の排水をきれいな水に

パルプ排水脱色研究会を設置

 市内の河川の汚れは、大部分が製紙工場から排出される汚水が原因でした。特にSS(浮遊物質)はヘドロの原因にもなり、大きな社会問題となりました。このため、水質汚濁防止法や県の上乗せ排水基準の適用などで、だいぶよくなってきました。
 しかし、茶かっ色の汚水はまだ良くなっていません。河川は、工場排水を岳南排水路に流しているので、きれいになりましたが、排水路の出口になる田子の浦港は、相変わらず茶かっ色に汚れています。
 茶かっ色の汚れは、パルプの製造過程で出されますが、着色水の規制は水質汚濁防止法にもなく、脱色方法も現在研究がすすめられている段階です。これからは着色公害も規制されるようになるため、技術開発がいそがれています。
 製紙工場から出される諸公害のうち、汚水の脱色が技術的に一番むずかしい問題といわれます。そのうえ研究も県や市、企業がそれぞれ独自に行なってきました。
 そこで、県・市・製紙工業試験場・企業などが、おたがいの技術を交換しながら測定方法や脱色方法の研究を進めていくため、4月9日「パルプ排水脱色研究会」を設置しました。
 なお、これまでの研究で真水にすることは不可能でも、かなりきれいにすることはできました。しかし茶かっ色に汚れた水がきれいにならなければ、水の汚染がなくなったとはいえません。このためにも今回発足した「パルプ排水脱色研究会」の技術開発の成果が期待されます。

透視度の測定を毎月1回実施

 岳南排水路には、富士地区の130工場から排水される汚水が集まってきますが、下の表は岳排の沼川出口における透視度変化です。
 透視度の測定は、昭和45年7月から毎月1回はじめましたが、測定をはじめたころは1〜2センチメートル程度しか見えませんでした。しかし、昭和46年7月田子の浦港水域に水質基準の適用、47年6月水質汚濁防止法の全国一律基準の適用、県条例上乗せ排水基準第1段の適用など排水基準がきびしくなるにしたがってよくなり、今年の3月の測定では10センチメートル程度まで見えるようになりました。
- 図表あり -
( 図表説明 ) 岳南排水路(沼川出口)における透視度変化(昭和45年7月〜昭和49年3月)
- 写真あり -
( 写真説明 ) 透視度の測定を行なう係員
添付ファイル
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