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【広報ふじ昭和49年】“水の汚れ”に多くなった苦情

 先日、市民の方からこんな話しを聞きました。
「家の前の川に子どもたちが大勢いるので、何かと思って見るとザリガニをつかまえているんです。ここ何年か、ザリガニなど見ることもなかったのでほんとに驚きました。そういえば、最近川底が見えることも時々ありますから、きれいになってきたんですね。なんとなくウキウキして、1日気持よかったですよ…」

苦情や通報が1年間に101件も

 一時、川といえば茶色くにごり、魚やザリガニがいるなど想像もできませんでした。しかし、1〜2年前から、工場排水浄化の効果があらわれこんな風景が町の中の河川でも見られるようになりました。
 また、河川の浄化とともに、市民のみなさんから寄せられる水の汚れに対する苦情(通報)も増えてきました。訴えの内容も自分のことだけしか考えなかったようなものから、環境を良くしていくための積極的なものに変わってきました。
 下の表は、水質汚濁に対する苦情ですが、昨年度は101件もありました。このうち66件が工場、事業所から流出する排水によるものです。残りの35件は河川や用水路の汚れを訴えたもので、発生源がはっきりしていません。 
 なお、昭和47年、48年度に、苦情件数が大幅に増加しましたが、理由としては、これまであまりにひどい汚れにあきらめていた人たちも河川がきれいになったのにともない、汚れに敏感になってきたこと、住みよい生活環境づくりは自分の手でという意志の表われなどと思われます。
- 写真あり -
( 写真説明 ) 通報があると現地で採水や事情聴取

田宿川に汚水が!

 それでは、昨年、市民の方から電話で連絡があり、実際に処理した例をあげてみます。

<例> 田宿川に製紙汚水らしいものが流れているので調査してほしい、と市公害課に連絡があった。
 さっそく現地へ出かけ、通報者に様子を聞くとともに、汚水を採水。川の水は白くにごり、多少油分を含んでいました。川ぞいに上流へ行くと、T工場の排水路から流れ出ているのを確認したので、工場の立入検査を行ない原因をつきとめました。T工場に対しては汚水の処理施設を設定させるとともに処理した排水も岳南排水路へ流すよう指導を行ない、この問題も短期間で解決しました。
 なお、この場合のように公害課で現地に行き調査する時点で、汚水が流れていれば、原因をつきとめることは比較的簡単です。しかし、川の水に何の変化もなく普通の状態で魚が浮いたり、死んだ場合、原因となった水が流れてしまい、なかなか調査もはかどりません。このような場合は公害課や警察へ連絡する前にバケツに川の水を汲んでおいてくれると、原因を調べるのにおおいに役立ちます。
- 図表あり -
( 図表説明 ) 年度別水質汚濁に係る苦情受付処理件数
添付ファイル
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