*この文章は、昭和48年度の消費者モニターとして1年間活躍していただいた補陀さんに書いていただいた感想文です。
補陀周子(富士中島)
石油危機が騒がれ、物不足が叫ばれ、作られた物不足とも知らず、主婦はガクガクしながら血眼になって買いだめに走った。
一時、店頭から姿を消したチリ紙、トイレットペーパー、洗剤は、今どこの店にもでんと積まれ、主婦たちに買われるのを待っています。値段が昨年よりぐんとアップしたことを除けば、以前とまったく変っていません。そうした光景を見るとき、わたしたち消費者はこれでいいのか、と考えさせられてしまいます。
昨年前半に、問題とされた魚の汚染や洗剤の有害論などは、狂乱物価のおかげで、新聞紙上からも私達の頭の中からも消滅してしまったような感じさえします。
消費者は、生活環境をとり巻く問題に敏感でありたいと同時に、ウヤムヤに押し流されることのないよう結果までじっくりと見守らなければなりません。生活必需品の最も値上がりの激しい時期に、消費者モニターとなり、物価に対し、今までにない意識と関心を持つことができて、とてもよい勉強になりました。