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【広報ふじ昭和49年】昭和49年度施政方針

 市議会3月定例会で、渡辺市長は昭和49年度の施政方針をのべましたので、あらましをお知らせいたします。新年度の予算編成にあたっては、次の4点を重点施策にかかげ、予算編成を行ないました。

■快適な生活環境づくり
■緑の保全と公害防止対策
■人間性を尊重した福祉行政の推進
■教育環境の充実と市民体育の振興

 なお、新年度における施策の大要については、4ぺ−ジから8ぺ−ジまでの予算説明の中に加えました。

20万市民の期待にこたえる市政を

 私は、新たなる決意をもって市政に取組み、市政上の問題点ならびに課題の解決に懸命の努力をそそぎ、20万市民の期待にこたえられる市政の執行をすすめてまいります。
 今後の市政運営にあたり、基本的な考えとしては、(1)公害を追放し、美しい富士市をとりもどす。(2)大企業の土地買占めと乱開発をおさえ、富士・愛鷹山麓の自然を守る。(3)お年寄りや子どもを大切にし、市民の健康を守る市政を一層発展させる。(4)住みよい生活環境のもとで安心して暮らせる街づくりをする。(5)中小企業と、農林漁業など地元産業を発展させる。(6)市民のための教育・文化・スポーツを発展させる。(7)20万市民を主人公とする地方自治政治を守り、平和で明るい民主市政の発展をはかることであります。
 以上の7項目が市政執行上の基本理念となりますが、これらの効率的効果的な達成をはかるため、次の3点を基本姿勢として、運営にあたってまいりたいと考えています。
・市民参加による都市づくりの推進
・シビルミニマムの達成を目標とした計画的な市政の執行
・市民のために働く市役所づくり

◇充実した市民生活の実現をはかる

 新年度の予算編成にあたっては、きびしい財政環境を考えながら、市民すべてのしあわせと、充実した市民生活の実現をはかるとともに、未来に大きな希望のもてる都市づくりを目指します。市民意識調査・市政懇談会などあらゆる機会を通じて把握した、市民の行政需要を選択し、年間予算の原則にたって、次の4項目を施策の重点として予算編成をいたしました。
(1)快適な生活環境づくり
(2)緑の保全と公害防止対策
(3)人間性を尊重した福祉行政の推進
(4)教育環境の充実と市民体育の振興これらの重点施策を基本として編成いたしました。昭和49年度の予算総額は、一般会計が135億5,000万円、企業会計を含む特別会計は65億8,977万円、合計201億3,977万円になりました。昭和48年度当初予算に比べると、総体的には24億8,382万円、14.1パーセントの増加となっております。
 以下、4項目の重点施策の大筋を述べてみます。なお、主要事業については別にご説明します。
- 写真あり -
( 写真説明 ) 快適な生活環境づくりのため道路整備を


■快適な環境づくり

道路、ごみ処理などの整備を
 まちづくりの基本は、そこに住む市民の生活環境を良好に保ち、さらに向上させることにあります。しかし、今日の都市における生活環境は市民の消費生活内容の向上に対して生活基盤施設の整備が総体的に遅れています。
 このため、ここ数年来、道路・住宅・下水道・ごみ処理などをはじめとする基礎的生活環境施設の整備には、とくに力を注いでまいりましたが、さらに快適な生活環境づくりのため、なお一層の努力を重ねてまいります。

■人間性を尊重した福祉行政の推進

老人や子どもを大切にする施策をより積極的に
 最近、時代の変化を先どりした行政の積極的展開が叫ばれています。私は、福祉行政こそ時代を先どりして実施すべき施策のひとつであると考えます。とくに、現代の激しい社会経済の変化のなかにあって、受け身の立場に立たされている老人や子ども、あるいは心身障害児者に対する福祉対策は、社会全体の問題として取り組むべきことであります。
 これまでも国あるいは県の施策にさきがけて児童手当の支給、乳児や老人医療の無料化など市独自の施策を実施してまいりました。新年度も新しい政策の積極的実施を含め、重点的に財政措置を講じました。


■緑の保全と公害防止対策

公害発生源の規制を強化
 公害防止対策は市政の最重点として取りあげ「企業責任の明確化と市民生活優先の原則」を基調に、発生源企業に対する規制や監視の強化、公害測定体制の整備などを積極的にすすめてきました。しかし、最近の公害現象は、PCB問題や光化学オキシダントなどますます復雑になっています。しかも、富士市は、昭和50年度を目標とした「富士503計画」の達成や悪臭対策の確立をはじめとする公害問題について、多くの未解決なものが残されています。市民のいのちと生活を守るという自治体の立場として、公害対策はなお一層の努力をしてまいります。
 続いて緑の保全について申しあげます。都市化がすすみ、自然が周辺から失なわれつつある今日、自然環境回復のとりでとして緑は重要な役割を果しています。私は、早くからこの問題を重視し、昭和47年以来、緑を守り・植え・育てることを基調に市民と一体となって都市緑化を進めてまいりました。今後も「緑化基本計画」をもとに、市民とともに幅広く緑化事業を展開してまいります。

■教育環境の充実と市民体育の振興

新設校の用地を取得
 現代社会の高度化、複雑化にともない、教育やスポーツに対する市民の要望は一段と高まっています。とりわけ、成長過程にある児童・生徒にとって、環境の良否は、教育の成果に大きく影響することとなります。そこで、教育内容の充実にあわせて、よりすぐれた教育環境を造り出すことが必要となります。
 したがって、新年度は児童・生徒の急増に対処するための小・中学校の増改築事業、ならびに新設校の用地取得などを行ないます。

明るく住みよい都市を
 富士市も発足以来7年を経過し、多くの先人の努力と市民の英知により、名実ともに県下有位の都市として発展してまいりましたが、まだ、多くの課題も提起されております。したがって、現代に生きるわれわれは、後代の市民に対して何をなし、何をのこすべきか真剣に考え、総合的・計画的に明るく住みよい都市づくりのための施策を講ずべきと考えます。
 重点施策の4項目を中心とする施策は、明るく住みよい都市づくりのためのひとつの道程です。この施策を実現することこそ、市民福祉の向上をはかる道であり、市民生活にとって明日への希望のとびらを開くことに通ずるものと確信しております。
添付ファイル
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