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【広報ふじ昭和49年】富士503計画達成のため

129工場と公害防止協定

青い空、きれいな空気を取りもどし、市民の健康を守り、住みよい生活環境づくりをするために、市は、昭和50年度までのイオウ酸化物環境目標値を0.03PPM以下に決めた“富士503計画”をつくりました。これまで、対象となる工場に対して説明会を開いたり、指導を行なってきましたが、このほど各企業の同意も得られました。そこで、富士503計画達成のため1月28日企業の代表者と市で公害防止協定を結びました。このように、企業別に削減率を決めた総量規制の実施に踏み切ったのは、全国でもはじめてのケースで、成果が注目されています。
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( 写真説明 ) 市は129工場との間に公害防止協定を結ぶ

全国初の総量規制で目標(0.03PPM)を達成

 “富士503計画”は富士市公害対策審議会から答申された「イオウ酸化物に係る基本的な考え方」を基につくりました。答申は「市民の健康を守るために、昭和50年度までにイオウ酸化物の年平均1時間値を0.03PPM以下にする」「総排出量は経済成長率を見込んだ量とし、規制は公正に実施する」など大きく5項目に別けられています。
 これまで、法律では大気汚染を減少させるため亜硫酸ガスの量を煙突からの排出量に応じて、地上濃度で基準を決めています。しかし、1本1本の煙突が基準を守っていても、工場が密集している地域では、重なり合ったりして高い濃度の汚染が現われています。このため、富士市に合った削減方法を検討して、総排出量規制という新しい方法を採用し、煙突ごとに削減率をだしました。
 この結果、市内全体では平均56パーセントのカットをしなければ環境目標値の0.03PPMを達成することができません。しかしすでに亜硫酸ガスの除去や煙源の改善を行なっている工場とそうでない工場があります。そこで企業努力をプラス、マイナスしないと「公正」を欠くことになりますから、それぞれの削減率になおしました。
 こうして煙突ごとに出した削減率を工場ごとに示しましたが、各工場の同意を得ることができ、企業も積極的に実施していくことになりました。そこで、1月28日、企業の代表者と市の間で公害防止協定を結びました。

イオウ酸化物の排出量

46年に比べ50年には71パーセントのカットに

 各工場は目標を達成するため、低イオウ重油の使用、燃料を重油からガスに切り変え、排煙脱硫装置の設置などを実施し、削減を行なっていきます。ところが昨年12月、国の新しい公害防止計画が施行され、昭和52年度には0.015PPM以下という厳しい規準が出されました。各工場ではこの規準にも対処できるような削減計画を立てています。したがって、503計画の目標年度、昭和50年度までには0.03PPMを相当下回る数値になると思われます。
 なお、昭和50年度までにすべての工場が決められた削減を行なうと、昭和48年に比べ71パーセントもカットされることになります。このように工場別に削減率を決めて実施するのは全国でもはじめてで、富士市の公害行政は、市民の生活環境を守るために一歩一歩前進しています。
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