富士市 FUJI CITY Official Site

富士市
広報ふじ > 昭和49年 > 昭和49年2月10日 151号 > 【広報ふじ昭和49年】マグニチュード7.9 こんな時あなたは!

【広報ふじ昭和49年】マグニチュード7.9 こんな時あなたは!

第1に落ち着いた行動を

 “グラグラグラ”と何の前ぶれもなく起きる地震。すこしの揺れでもいやなものですね。これが、立っていることもできないほどの揺れともなると、瞬間的にせよゾッとします。みなさんのお宅では地震の防災対策を家族や近所の人と話し合われたことがありますか−。
 普段、地震の時はこうしようと思っていても、実際に地震が起こると、ほとんどの人が自分のことだけを考え、行動してしまうようです。
 日本は世界でもとくに地震の多い国です。地震そのものを防ぐことができないとしても、地震による被害を防ぐことはできるはずです。とっさのとき、落着いて行動しようといってもなかなかむずかしいことと思いますが、普段から心がまえをしておけば、万一の場合、おおいに役立ちます。
 それでは、とっさのとき、どうしたらよいかまとめてみましたので、地震に対する心がまえの参考にしてください。
 どんな場合でも落着いて行動することが第一です。大揺れは、案外短いものですから、あわてて外に飛び出したりしてはいけません。窓から飛び出して足をネンザしたり、階段をふみはずしてケガをする。笑い話しではすまなくなります。
 揺れがひどく歩けないときは、座ぶんなどで頭をおおい、じょうぶな家具に身をよせてようすを見てください。家の中でも柱や壁の多い便所、ふろ場は比較安全です。
 なお、地震の大きさは、“マグニチュード”、揺れの強さを“震度”で表わています。一般的には、地域ごとに震度で表わしています。地震計に記録されても人体に感じないものから立っていることもできないほどのはげしい揺れまで、0から7までの8階級(表1)に別かれています。
- 図表あり -
( 図表説明 ) 震度階級 表1

地震で一番恐しいのは火災の発生

 総理府が実施した「大都市住民の防災意識」についての世論調査の結果をみると、42パーセントの人が災害のうち地震が一番心配、次が火災の33パーセントと答えています。ところが、大地震が起きたときなにが心配かとの質問には60パーセントもの人が「火災」と答えています。
 たとえば、冬の東京で大地震が起こると、都内にある300万台以上の石油ストーブの1パーセントから出火しただけで、都内はたちまち火の海となります。また、実際にストーブの危険をみせつけたのは、昭和43年の十勝沖地震だといわれています。青森県十和田市内では、石油ストーブ100台に1台以上の割合いで出火したそうです。
 ここで、特に注意しなければならないことは、石油ストーブは「倒れる」危険ばかりでなく、ストーブの上に紙などの燃えやすい物が落ち、出火するケースが多いということです。
 そこで、関東大震災、十勝沖地震の倒壊率、出火率を富士市にあてはめ、被害を想定(表2)してみました。
- 図表あり -
( 図表説明 ) 表2
( 図表説明 ) *人口197,056人(49年1月1日現在)、世帯数を建物棟数にあてはめて計算。

◇もし火災がおきたら

・火災がおきたらまず火元が何かよく確かめる。
・ガスコンロ、ガスストーブなどからの火災は、まずガスの元栓を締めてから消火する。
・電気コンロ、コタツなどからの出火したときは、感電のおそれがあるので、まずコードの差し込みをぬき、配電盤のスイッチを切ってから消火する。
・天ぷらなどを揚げている油に火がついたときは消火器で。消火器がないときは大きなぬれタオルをかぶせる。

◇火の始末=ようすをみてすばやく

・石油ストーブの火はすばやく消す。
・ガスコンロ、ガスレンジ、ガスストーブ、ガス風呂などの元栓を締める。
・プロパンガスがもれていると、まわりの火が引火して、爆発するおそれがあるので、プロパン容器のバルブを締める。
・アイロン、コタツ、テレビなどの電気器具の差し込みをぬきできれば配電盤のスイッチを切る。
*昨年の7月1日から、石油ストーブは大地震のとき自動的に消火する安全装置が付いたものでなけれは販売できません。また、52年7月1日からは、安全装置のないものは使用できなくなります。

地震だ…… これだけは忘れずに

●手早く火の始末(ガスの元せんもしめよう)
●あわてて外にとび出すな
●火が出たらみんなで協力、消火が第一
●持ち物は最小限に
●避難は近くの避難場所へ
●避難は歩いて、自動車は絶対使うな
●津波、ガケ崩れに注意
●秩序は絶対守ろう

非常持出品
■食料品
 乾パン・かん詰め・塩・水
■薬品
 消毒薬・きず薬・包帯・三角巾
■衣類などの身の回り品
 下着類・タオル・手袋・毛布・リュックサック・トランジスターラジオ・ヘルメット・懐中電燈・水筒・マッチ・ローソク
■貴重品
 現金・貯金通帳・重要書類・印鑑・貴金属

指定避難場所
 市の指定避難場所は、41か所にあります。建物の中は危険ですから、学校の運動場や公園などを指定してあります。万一の場合は近くの避雉場所へ−。
■吉原
 吉原小学校・市役所駐車場・市民公園・両町公園
■伝法
 伝法小学校・吉原第一中学校
■今泉
 中央図書館広場・今泉小学校・吉原第二中学校・県立吉原高等学校・神戸小学校
■広見 広見小学校
■元吉原
 元吉原小学校・元吉原中学校
■須津・浮島
 須津小学校・須津中学校・東小学校 
■吉永 
吉永第一小学校・吉原商業高等学校・吉原第三中学校・東中学校・昭和幼推園・吉永第二小学校・吉永第二小学校勢子辻分校
■原田 原田小学校 
■大淵 
大淵第一小学校・大淵第二小学校 大淵中学校
■富士駅北
 富士第一小学校・富士中学校・県立富士高等学校・富士見高等学校
■富士駅南
 富士第二小学校・富士南中学校
■田子浦
 田子浦小学校・田子浦中学校・田子浦幼稚園
■岩松
 岩松小学校・岩松中学校
■鷹岡
 鷹岡小学校・鷹岡中学校
■伝法・鷹岡・大淵
 丘小学校
◎このページを切り取って、目につく所へはっておきましょう。

木造の建物の中では
・あわてて外に飛び出さない。
・押入れや玄関、便所など柱の多いところ、じょうぶな机やベッドなどの下に身をかくしてようすをみる。
・窓や階段には近よらない。
・倒れやすい建物の中にいて、危険を感じたときは、頭に座ぶとんなどをかぶって、近くの広場か、鉄筋コンクリートビルに避難する。

道路や商店街などにいるとき
・道路、とくに商店街では、かわら、看板、窓ガラスが落ちてきたり、電柱が倒れたりすることがあるので、かばんや買物かごなどで頭をおおい、近くの鉄筋のビルか、広場に避難する。
・高い煙突、石油スタンド、ガスタンク、建設現場などからはできるだけ遠くへ避難する。

1分すぎたらまず安心
 大きな地震でも、瞬間的に建物が倒れたりすることはありません。はじめに初期微動があり、続いてはげしい揺れがきます。しかし1分以上続くことはありません。

団地やマンションなどの中では
・鉄筋コンクリートビルは、大きな地震にも耐えられるように建ててあるので、あわてて外に飛び出す方がかえって危険です。
・窓ガラスには近よらない。
・エレべ−ターは、停電などで止まることがあるので近よらない。

自動車を運転しているとき
・徐々に速度を落とし、道路の左側に停車してエンジンを切って様子をみる。
・カーラジオで交通情報、火災情報、津波情報などを聞く。
・避難するときは警察官、消防関係者などの指示にしたがい、決して自動車を使わず歩いて避難する。
・ガス管が破損してガス漏れがあるときは、エンジンのスパークなどで引火するおそれがあるので、エンジンは直ちに止める。

デパートやスーパーなどにいるとき
・デパート、スーパーマーケット、映画館などは、倒れないように建ててあるので、あわてて外に飛び出さない。
・天井やタナなどから落下物があるといけないので、上衣や持っているもので頭をおおう。
・停電で一時まっ暗になっても、誘導灯がすぐつくので、あわてて出口や階段に殺到しない
・貢任者の指示にしたがう。
添付ファイル
※PDFを初めてご覧になる方は、ソフト(Adobe Reader)のダウンロードが必要です。
「Get Adobe Reader」のボタンをクリックし、説明に従いAdobe Readerをダウンロードして下さい。
Get Adobe Reader
広報広聴課 (市庁舎8階北側)
電話:0545-55-2700 ファクス:0545-51-1456
メールアドレス:kouhou@div.city.fuji.shizuoka.jp
〒417-8601 静岡県富士市永田町1丁目100番地 電話 0545-51-0123 ファクス 0545-51-1456
E-mail kouhou@div.city.fuji.shizuoka.jp