緑を食い荒らす“アメリカシロヒトリ”は越冬したサナギが5月に卵をうみ6月になると活発に活動をはじめます。
アメリカシロヒトリは、大喰いで繋植力が強く、いったん発生すると猛烈な勢いで増えます。これまでに市内で被害を受けていないのは、大渕地区と須津以東の地区だけです。ほかの地区では相当の被害が出ています。
アメリカシロヒトリは年2回発生します。第1回目の発生は5月、第2回目は7月中旬ごろからで、9月になるとサナギになり越冬します。産卵は幼虫の餌になる植物(2〜3メートル以上)の葉裏に、直経1ミリメートルたらずの淡緑色をした粒を400〜700個、多い時には1,000個以上を産むこともあります。特に、学校や公園、神社、工場など大きな木(3メートル以上)が集まっているところに発生します。
被害を受ける植物は、常緑でかたい植物以外はほとんどです。なかでも果樹ではカキ、梨、イチジク、ブドウなど、樹木ではプラタナス、ヤナギ類、キリ、ポプラ、ヒメリンゴ、イチョウ、シラカバなどが被害を受けやすい植物です。
駆除は、小さな幼虫が集団で葉肉の部分を食べる時期(表皮と葉脈を残す)が一番です。また、この時期が最も見つけやすい時です。下から見ると葉色も変わり白くスカシ状に見え、幼虫が互いに糸をはき葉を巻き込み巣の中で集まっています。駆除の方法は、巣の部分を枝葉ごと切り取って焼いてしまうか、DDVP乳剤を散布するかのどちらかです。なお高い木の上で枝を切れない場合などは、捧の先に油布を巻き火をつけて焼くのもひとつの方法です。
- 図表あり -
( 図表説明 ) アメリカシロヒトリの発生順序