噴水からはじき出されるようにして、落ちて他の水と交わる瞬間の音に耳をすますいっときもあれば、こどもたちがところ狭しと遊びまわり、若者たちが語り合い、そして、老人が腰を伸ばしてひと休み−−。公園はいろいろな人たちが、いろいろな方法で利用する。
緑化運動が市の重点施策として取り上げられてから、あちらこちらにいこいの場所としての公園ができつつあるが、どの公園をみてもなんとなくもの足りなさを感じるのは、私だけではないだろう。
現在ある公園は周囲に木を植えたり、花を咲かせたりしてはあるが、どの公園も同じ型のように思える。あまり利用されてはいないのもそのせいではなかろうか。 そこで、ただ花や木を植えるだけでなくそれぞれの公園に特長を持たせたらどうだろうか。たとえば“つつじ公園”とか“さくら公園”などと銘うって、いろいろな品種のつつじやさくらをあふれるように咲かせるのも一つの方法だ。そうすれば、道行く人の足を止め、興味をそそり、今日はつつじを明日はさくらを見に行こうという気持ちになり、公園を身近に感じるようになるだろう。また、市の名所として親しまれることにもなる。
ひとつひとつの公園が、それぞれの特長を持ちながら生活の中に溶け込んでいき、親しまれるものであるならば、単なる公園として終ることなく、心の触れ合う広場となるだろう。ちょっとしたアイデアを盛り込んでの公園づくりをすることにより、今以上に親しまれ利用されるものになると信じる。 (吉原3丁目・山田)
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( 写真説明 ) 町の中のオアシス 平垣公園