【広報ふじ昭和48年】富士503計画を達成するにはどうしたら…
“富士503計画”を達成するために、各企業がどのような削減計画を持っているか、さきごろアンケート調査を行ないました。調査は131事業所を対象に行ないましたが、109事業所から回答がありました。
131事業所を対象にアンケート調査
「富士503計画」達成のために、さきごろ市内の131事業所に説明会を開き協力を要請しました。富士503計画は、富士市公害対策審議会から答申された「イオウ酸化物に係る基本的な考え方」をもとにつくり、昭和50年までに大気汚染濃度を0.03PPmにするというものです。そこで各企業がどのような濃度削減計画を持っているかアンケート調査を行ないました。この調査結果がまとまりましたのでお知らせいたします。
調査は131事業所を対象に行ないましたが、83パーセントに当たる109事業所から回答がありました。調査項目は、削減計画、新増設の計画、富士503計画に関する要望事項の3点です。
重油の低イオウ化が約半数を占める
削減計画では、富士503計画(環境目標値達成計画)に示された最大排出量まで削減する方法として、重油の低イオウ化、排煙脱硫装置の設置、使用燃料の転換、のどれを採用していくかです。
方法としては、重油の低イオウ化が多く59工場で54パーセント、排煙脱硫装置が25工場で23パーセント、燃料転換が19工場で17パーセントその他が6工場で6パーセントとなっています。このうち最も多い重油の低イオウ化は、主として中小企業の対策で、C重油のLS化、A重油への切り替え、灯油との混焼、ガスとの混焼などが検討されています。排煙脱硫装置の設置は、主としてパルプ製造工場の対策で、アルカリ溶液で吸収する湿式の排煙脱硫装置が検討されています。燃料転換は、灯油やガスへの切り替えです。
企業から
50年以降の指導も合わせて…
なお、要望事項として出されたものは1.昭和50年度以降の大気汚染防止対策(SO2)も合わせて指導してほしい。2.低イオウ燃料(低イオウ重油、灯油、ガスなど)確保のため、燃料メーカーにも指導してほしい。3.中小企業向け排煙脱硫装置の指導をしてほしい。4.協同ボイラーによる蒸気供給計画を進めてほしいなどがありました。
各企業との話合いで燃料転換の希望が大幅に増える
なお、この調査結果をもとに、各事業所と削減計画性ついて再度話し合いを進めてきました。この結果、国の規制が厳しくなるのを見越したり、重油の低イオウ化だけで富士503計画を達成するには無理があるので、現在は排煙脱硫装置の設置や燃料の転換を希望する事業所が、アンケート調査を実施したときより、大幅に増えてきました。今後の予定としては,各事業所に削減計画書を提出していただき、6月末までに覚書きを交換し計画実施に入ります。
削減方法
- 図表あり -
- 写真あり -
( 写真説明 ) 排煙脱硫装置の設置希望が増える
添付ファイル
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