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【広報ふじ昭和47年】公共施設は全体に“緑”が不足

 今年度から市政の最重点の中に緑化推進をかかげ、緑を「守る」「創る」「育てる」の諸施策を進めています。この一環として、まず公共施設の緑化の現状を総点検し、今後の良好な環境計画をつくる基礎資料にするため、さきごろ、「公共施設緑のスペ−ス調査」を行ないました。この調査結果がまとまりましたのでお知らせいたします。

公共施設の緑のスぺ−ス調査

南中、田子小などの緑化は充実

 公共施設の緑化がどの程度か総点検するために、主要広場面積、緑地面積、樹木数など15項目を調査しました。調査対象となったのは、市立または市が運営に参加している110施設です。
 全施設の敷地総面積は936,372平方メートル、総建物面積145,842平方メートル、主要広場面積は432,926平方メートルです。この調査の目的である緑化スペ−スは、花壇面積7,475平方メートル、造園面積61,997平方メートルでありこれに今後緑化が可能な面積17,310平方メートルの実態をつかむことができました。また、学校、幼稚園水泳場にはかなりの緑地もありますが、保育園、公民館、消防分署、児童遊園地は緑地が少なく、なかでも消防分署には、緑化スペ−スが全くありませんでした。
 樹木の総本数は24,160本で、常緑樹19,035本、落葉樹5,125本です。このうち2メートル以上の樹木は10,142本で、植栽本数の多かったものを見ると常緑樹では松1,583本、ヒマラヤシーダ1,238本、ヒノキ514木、かいずかいふき473本などで、市の木に選定されているくすの木は107本でした。落葉樹ではさくら954本、ポプラ650本、プラタナス333本、いちょう288本となっています。
 樹木の多い施設は吉原商業、富士第一小、元吉原小、鷹岡中学校、富士南中、吉原第三中で、一方、港分署、吉永分署には1本の樹木もありませんでした。なお、全施設のうち富士南中、田子浦小は最も緑化が充実していました。
 また、樹木の保護管理とあわせて、とかく施設周辺の市民から苦情の多い砂じん公害の元凶となっている広場(運動場)は、芝生などを数施設で張り、試験的に行なっている程度にとどまっています。
 この調査を通じてまずいえることは、緑の面積が多い施設と少ない施設があまりにも極端に差があり、特に最近建設された施設は、用地確保の問題もありますが、あまり緑地のスペ−スの配慮がなされていませんでした。天間幼稚園広見小学校、岩松保育園吉永分署などがそれらを代表しています。
 今後の緑化を進めるにあたって、各施設から申し出のあった樹木の必要本数は3,900本、広場への芝生の植込み面積は7,275平方メートルでした。しかし現地調査から考えると必ずしも多いとはいえず、さらに周辺の環境が悪化しているところはかつての“鎮守の森”を再現するような思いきった緑化を進めなくてはなりません。
 この調査書をもとに、市では48年度以降、施設の植樹、芝生の植込みなどに多額の予算をつぎこむことはもとより、みなさんの協力を得ながら緑化を進めます。
- 写真あり -
( 写真説明 ) 吉原商業など学校には相当の緑が…
添付ファイル
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