落葉樹は、春の若い芽からはじまって初夏のさわやかな新緑、力強い深緑、秋の燃えるような紅葉、そして冬の寂しい梢となり、四季折々に美しく変化し、わたしたちの目を楽しませてくれる。
富士市も最近は道路が整備され、公園も数多く建設されています。経済成長一点ばりの政策から、うるおいのある市民生活へと、めざましく発展していく様子を、私はたいへん素晴しく、うれしく思う。
市内の緑化運動も盛んになり、街路樹や公園、樹木も多くなっています。私たちの理想とする目標にはほど遠いけれど一日ごとに“緑の街”へ変化しているのが目にうつり、これからも一層運動を強力に進めてほしい。
さて、市ではこれからも公園を増設していくということだが、公園内の植樹について提案したい。
私の提案は「公園にもっと落葉樹を植えるべきだ」ということだ。最近つくられた南町公園や平垣公園に植えられた樹木は、ほとんど針葉常緑樹である。常緑樹、ことに針葉樹は季節の変化がとぼしく、なにか物足りない気持ちがする。
落葉広葉樹を植えると、害虫発生や、落ち葉の処理といった管理面の問題もあると思うが、四季の移り変わりの美しさを見せてくれることを考えれば、管理に費用をかけてもいいのではないか。心にうるおいをもたせてくれる落葉樹を植えるということを、ぜひ一度検討してほしい。それがひいてはみんなに「樹を植える楽しさ」を教えることにつながると思うのだが……。 (針道三夫・横割)
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( 写真説明 ) 南町公園には常緑樹が多いのでもっと落葉樹を