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【広報ふじ昭和47年】10月1日から低イオウ重油に切換え

大手は1.7パーセント、中小は2.0パーセント以下に

煙突に自動記録計を設置

 大気汚染のうち、イオウ酸化物の削減のための施策として、昭和47年度の指導方針ができあがりました。そこで、この指導方針のうち、低イオウ重油への切換えと煙突に亜硫酸ガスの自動記録計設置について協力を要請するため、9月19日鷹岡公民館で説明会を開きました。これは、市内の事業所のうち、大気汚染防止法に基づく特定施設をもっている事業所(約200)を対象に行なったものです。
 説明会では、まずはじめに市が昭和44年から行なっている市内の汚染状況の測定結果について報告をしましたが、それによると
・市内の大気汚染のほとんどは工場の操業に伴って発生している。
・重油の使用量は毎年増加している。
・重油の消費に伴って、イオウ酸化物の量も増加している。
・市内の測定点のうち、富士保健所、元吉原中、吉原第三中は、常に高濃度汚染地区である。
・市内の汚染については、中小企業の影響も思ったより大きい。
などの点が指摘されました。
 すでに大手企業では、これまでにもいろいろな防止対策が進められ、効果も出ています。ところが、中小企業では法に基づく排出規準を守ることがせい一杯で指導もゆるやかでした。
 したがって、市では指導方針のうち重油の低イオウ化については積極的に協力をもとめ、切換えの目標を10月1日にしました。
 この結果、使用重油中のイオウ分は大手工場(31工場)1.7パーセント以下、中小工場2.0パーセント以下として、10月1日から実施していただきます。重油の切換えについては9月中に届出を行ない、すべての企業に一律公平をはかります。低イオウ重油に切換える場合、良質の重油を提供できるかどうかが問題でしたが、市が供給メーカーと接しようした結果、供給できる見通しがつきました。

日量10トン以上の重油使用工場に

 これで、市内の全企業が使う重油のイオウ分は、これまでの平均2.2パーセントから1.8パーセントとなり、煙突から排出される亜硫酸ガス量は、現在の日量200トンから160トン余りに減ることになります。
 また、イオウ酸化物の発生を監視するため、重油を1日10トン以上使用する企業には、発生源に対して測定器の設置をするよう協力を求めました。
 測定器は、煙突から排出される亜硫酸ガスの濃度と排出量が同時に測定できるもので、煙突ごとに設置します。なお測定器は1基約150万円ですが、3分の1の50万円を市で補助します。この測定結果は、毎月市に報告をすることになっていますので、今後は発生源監視ができるようになります。
- 写真あり -
( 写真説明 ) 低イオウ重油の切換えとイオウ酸化物自動記録計設置の説明会

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