神社の境内を改造して、幾つかの遊具を整え、子どもの遊び場にしている場所を市内で時々見かけます。そのような場所では、いつも子どもたちが大勢楽しく遊んでいます。
ところが私の住んでいる厚原中区には、遊び場らしきものは全然見当りません。そのせいか、近所の子どもは近くの工場の広場へ侵入してボール遊びなどをしています。この広場も昨年回りに金網が張られ“立入禁止”の立札が立てられてしまいました。可愛想に…と思っていた所、このごろでは金網を乗り越えて入っていき前のように遊んでいます。大人と違って機敏な子どもたちには、柵を越えるくらいは平気のようです。
公立に保育園や幼稚園、小中学校がある以上、下校後、子どもたちの過ごす場所も必要ではありませんか。学校からは決まった時間にベルで追い出され(小学生)、道を歩けば車の洪水で危険が一杯。家へ帰ってからも昔と違って、サッシュでピタリと閉じた友だちの家へは、気軽に上る事もままならず、狭いアパートや屋敷内での行動は制限が多くて存分に遊ぶ事も出来ません。
宿題や塾通いに時を過ごし、夕刻からはテレビ、そしてテストの結果だけを一喜一憂して明け暮れるのが、そもそも昨今の常識なのでしょうか。
せめて、伸びのびとキャッチボールくらいは出来る場所を考えてあげるのが、最低限度の大人の努めであろうし、血の通った行政ではないでしようか。とても早急には無理でしょうけれど…。
こんな気持で道を歩いているせいか、雑草の繁っている畑が、とても目につきます。民家が建ち揃ってしまわないうちに……早くと痛切に思います。 (厚原中・竹内幸子)