周遊道路の開通、別荘地の分譲と最近は富士山の開発も進んでいます。5合目まで自動車で登れ、中腹の原始林にもだれもが簡単に行くことができるようになりました。
しかし、このまま開発していけば、自然はますます失われてしまいます。開発を進めるにも自然と調和のとれた方法で行なうことが大切です。一度破壊した自然を復元するには、開発して得た利潤の何千倍かの投資をしなければなりません。
自然を守り、調和のとれた開発を進めるには、1つの市でいくら規制しても富士山全域を守ることはできません。富士山を行政区域に持つ市・町・県、しいては国が中心になってやらなければなりません。
そこで、富士山の自然を守ることを目標にした“富士山の自然と環境を守る会”の準備会を結成し、さきごろ初会合を開きました。
この会合には渡辺富士市長、岩崎裾野市長、植松富士宮市長、鈴木御殿場市長、湯山小山町長(代理森本経済課長)が出席し、4市1町が当面する諸問題などを話し合いました。
話し合いでは、まず静岡県側の体制固めをしてから、山梨、神奈川の両県にも参加を呼びかけ、広域的な組織に盛り上げる、国と県に呼びかけ特別立法をつくって乱開発を防止する、などの意見が一致しました。このほか、“観光開発と保全問題”“大沢くずれなど自然災害からどう守るか”“乱開発は富士山の崩壊を早めるので、富士山の価値を再認識する”など活発な意見かかわされました。
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