毎年保健所に届出される食中毒や伝染病患者は、全国で約5万人ぐらいいます。1年のうちでも高温、多湿で細菌の繁殖が盛んになる梅雨期から夏、初秋にかけ多く発生しています。市内でさきごろ伝染病が発生し19人を隔離しました。
私たちの周囲はすべて細菌のすみかとも云え、伝染病、食中毒が発生する要素は十分あります。なにげなく菓子をつまんでいる指先にも数えきれない細菌が付着し、髪や衣服は勿論ほうちょう、まな板、ふきんなど台所用品も細菌にとってはよいすみかとなります。肉眼で見えないし、よほどのことがない限り、臭いも味も変化しません。見かけだけでない内容の清潔と衛生が大切です。
また、現代社会は、食品などの流通機械が非常に複雑な仕組みになっています。食品が人の口に入るまでには、多くの人の手や機械などを通ります。採取、製造加工、使用、調理、貯蔵、運搬、陳列、消費と短かいものでも数日、長いものは数か月たってようやく消費者にわたります。各段階で衛生保持に十分注意することは当然ですが、消費者も食品の保存や料理などを清潔で衛生的に行なうことは食中毒の予防上大切なことです。
いくら、おいしい食べ物も一夜越すと味も変り腐敗するかも知れません。料理は早く食べるように心掛けましょう。冷蔵庫を過信するのもよくありません。冷蔵庫は細菌の繁殖速度を遅らすだけの働きです。
みなさん、家族が健康で楽しく過せるよう食品衛生には十分注意してください