昭和43年から、富士保健所や元吉原中学校など7か所でイオウ酸化物の測定を行なっていますが、市が47年度に目標としていたイオウ酸化物の年平均値0.05PPm以下を昭和46年度で達成しました。しかし、1日平均が0.05PPm以下の日数は、まだ不足しているので、さらに厳しい指導基準を設けていきます。
昭和44年度から46年度までの3か年間のイオウ酸化物測定結果(下図)が、このほどまとまりました。測定結果を集計したところ市が昭和47年度に目標としていた、イオウ酸化物の年平均値0.05PPm以下を46年度において全測定点で達成していることがわかりました。
イオウ酸化物の測定は、昭和43年10月から汚染のひどいと思われた地点6か所(富士保健所・元吉原中など)と、あまり汚染されていない地点1か所(大淵中)計7か所に自動記録計を設置し測定をはじめました。測定をはじめたころは、大淵中をのぞく全測点で、高濃度のイオウ酸化物が測定され、環境基準を大きく超えていました。このため、市独自で国の排出基準より厳しい指導基準を設け、大手企業と「公害防止協定」を結びました。各企業は、施設の改善や重油の低イオウ化などに努力してきました。
昨年の測定結果をみると、厚生省の定めた環境基準4条件をすべて満たしているのは、7測点のうち大淵中と鷹岡公民館の2測点だけです。しかし、他の測点も3条件は満たし残すは1日平均の環境基準(0.05PPm以下の日数が70パーセント以上)で、あと一歩の努力が要求されます。
このほか、46年度は富士南中、田子浦農協、岩松農協、伝法小、天間南、大野町公会堂の6か所に移動測点を設け、イオウ酸化物の調査を行ないました。この結果富士南中、大野町公会堂など5か所では、高濃度の出現はありませんでした。しかし、伝法小の測点は、7月から3月までの間に数回0.05PPmを上回るなど、予想以上の高濃度を記録しました。
高濃度が測定されたのは、伝法地区の中小工場11社の影響と思われるので、今後伝法小の測定は引き続き行なっていきます。なお、今泉地区はこれまで測定を行なっていませんでしたが、今年度移動測点を設けて測定します。
- 図表あり -
( 図表説明 ) 自動記録計によるイオウ酸化物測定値(市内7か所・昭和44年4月〜47年3月)