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【広報ふじ昭和47年】市民生活優先の予算を編成

市民生活優先の予算を編成

4項目の重点施策を中心に

 私は、市長就任以来一貫して「都市の主人公は市民である」ことを念頭に「市民の健康と生活と環境を守り、明るい都市づくり」をモットーとして市政を進めてまいりました。しかし、市民をとりまく生活環境の実態は、いまだ多くの解決すべき問題が残されていることも否定することのできない事実です。
 したがって、新年度も引続き「生活行政の積極的推進」を理念に市民のひとりひとりが心豊かに充実した生活ができるよう諸施策を進めてまいります。
 まず、予算編成にあたりましては、2年目を迎える富士市総合計画基本構想第1次実施計画事業を中心に、市政運営の基本目標や国の予算などが及ぼす地方財政への影響を十分考え、市民福祉の向上を根ざした重要事業の積極的推進を骨子にしました。
 私は新年度の重点施策に次の4点を取り上げました。
(1)公害対策の推進と緑のまちづくり
(2)生活環境施設などの整備による社会資本の充実
(3)健康で創造性豊かな人づくりと社会福祉対策の推進
(4)市民生活を豊かにする産業基盤の確立
 公害は工業化・都市化・モータリゼイションなどに代表される人間の旺盛な諸活動によってもたらされた現象です。市民の健康、安全がおびやかされ、生活環境が阻害されようとしている今日、「人間と自然」の調和がとれた快適な都市生活をどのように再現すべきか、早急に考えなければならない問題です。
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みどりの課を新設して緑のまちづくりを推進

 まず公害対策については、大気汚染防止を中心に発生源規制の強化と環境測定体制の充実をはかります。とくに新年度は、燃料の低イオウ化・高煙突化などによる大気汚染防止の基本方針に基づく第1次イオウ酸化物の環境基準達成の年度でもあります。そこで、総まとめをする意味からも、主要発生源50か所のイオウ酸化物の濃度や排出量を常時測定するための自動計測器を設置します。また、大気汚染自動測定器2か所の新設。浮遊粉じんや窒素酸化物測定器、公害測定車の各種機械の整備などを行ない、測定体制の充実を図ります。
 工場汚水の自家処理施設の設置を促進するため、中小企業者を対象に「汚水処理施設貸付金利子補給制度」を創設します。
 緑のまちづくりでは、緑のもつ大気の浄化、都市美観、都市防災効果などを最大限に活用し、現在残されている緑を保護保存するとともに、新たに増殖することは環境回復を早める方策として重要なことです。緑豊かな環境は、短期間に実現できないので、10年間をひと区切りに緑化運動を進めていきます。
 計画としては、市民1人当り3平方メートルの公園面積の確保と市民15人当り1本の街路樹植栽などを目標に緑のまちづくりをすすめます。そこで、計画目標の達成と家庭緑化など市民による緑化運動を進めるための専門的機構として、5月から都市開発部に「みどりの課」を設置して、市の行政機構の充実をはかるとともに、緑化推進のための市民の組織づくりも進めていきます。
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勤労者の持家に資金を融資

ゴミ処理の手数料条例を

 重点施策第2の生活環境施設の整備による社会資本の充実は、道路・住宅・上下水道など生活環境の整備を進めます。
 道路整備は、前年度以上の予算を計上し、市民の通勤・通学・買物の際の安全をはかり、不便の解消に配慮しました。
 都市計画街路の臨港富士線ほか国庫補助対象5路線の改良・舗装・立体交差や市単独事業の幹線街路の整備を重点的にすすめます。一般道路の整備についても新設改良・舗装・維持改良など行ない、道路事情の改善、向上をはかります。
 住宅対策は、勤労者の持家住宅建設の円滑化をはかるため市と労働金庫と提携して融資を行ないます。低所得者、勤労者の住宅確保を目標に市営住宅118戸の建設も行ないます。
 清掃事業は、幸い5月に第1清掃作業所内に新設整備をすすめていた連続燃焼式機械炉が完成します。これを機会に24時間稼動し、市民から強い要望のありました収集回数の増加、収集業務の改善などをはかります。また、事業活動に伴って出るごみの処理は、「廃棄物の処理及び清掃に関する法律」の施行に鑑み、別に「廃棄物の処理に関する手数料条例」を制定し、原因者負担の原則を確立してまいりたいと考えております。
 農業は、土地基盤整備を中心に優良な農用地を可能な限り確保し、生産地形成を主軸とした生産性の高い都市近効農業の展開をはかるとともに、農産物などの流通対策を確立し、生産から消費に至る合理化を推進します。

郷土資料館建設のための調査

創造性豊かな人づくりを

 重点施策第3は健康で豊かな人づくりと社会福祉対策の推進です。まず、健康で創造性豊かな人づくりを進めるためには、学習過程にある児童・生徒たちのためによりよい教育環境条件をつくることです。新年度は、学生100年の記念すべき年にあたりますので、児童・生徒の急増に対処するための新設校舎の建設と老朽危険校舎の解消、体育館、プールなど体育施設の充実など学校教育環境の整備をはかります。
 また、生涯教育を通じて豊かな人間形成を助長するためには、公民館など社会教育施設の整備充実が必要です。そこで新年度は伝法公民館の建設と富士南公民館の建設用の取得を行ないます。このほか、すぐれた郷土の文化遺産を永久に保護保存するための郷土資料館建設のための調査を行ないます。
 社会福祉対策の推進では、昨年に引き続き、こどもと老人のための福祉対策とともに不幸な心身障害児(者)対策を積極的に進めます。
 なかでも老人福祉対策は、国の老人医療無料化制度が実施されるまで、70才以上のねたきり老人の医療費を市と県が負担します。さらに家庭奉仕員、介護人の派遣、慰問援護事業などを積極的に進めます。
 以上4項目にわたる重点施策については、大要を申しあげましたが、新年度はこれら施策のほか.消防体制の充実、行政管理とシステムの確立などに取り組んでまいります。

新都市計画法は市民の意向を尊重して

 次に、当面する市政の重要な課題について申し上げ、みなさんの協力を賜りたいと思います。
 第1は、新都市計画法の施行に伴う市街化区域及び市街化調整区域の問題です。都市がその機能を十分に果たすためには、将来の都市発展に即応した計画によって、土地の効率的利用で、住居・商業・工業や農林業地域など相互の有機的な関連をはかることです。
 本市の場合、昨年7月県から新都市計画法の第1次案が示されましたので「富士市都市計画審議会」で計画案の審議を願うとともに、全市域を対象に説明会を開き、関係者の理解と協力を求めてきました。説明会を通じて関係者の多くが農地に対する税法上の問題、農家経済の運営上の問題などから、施行の延期について強い要望が出ています。
 しかし、都市化の進展にともなう市街化周辺部の乱開発、さらに農地や山林地帯の蚕食などを見ると、区域設定こそ快適な都市像実現の基礎となるので、積極的に対処してまいります。
 もちろん、実施にあたっては、県との連絡調整を十分はかりますが、基本的には市民の意向を尊重します。
 第2は、広域市町村圏の設定と第2次計画の推進についてであります。
 交通通信体系の発達に伴い、住民の日常生活における行動範囲が拡大され、各自治体の区域を超えて社会生活圏がかたちづくられつつあります。広域行政圏内全体の見地から、周辺の各自治体が共通の視点と問題意識をもって行政の総合性効率性を確保し、地域住民の期待にこたえる必要性が高まっています。
 自治省では、このような地方自治体が当面する諸問題を解決するため「広域市町村圏の振興整備に関する措置」に基づいて広域市町村圏の設定を行なっていますが、富士市、富士宮市、芝川町を区域とする広域設定についても、新年度に予定されています。
 以上新年度予算を中心に施政の方針について、その大要を申し述べましたが、予算総額131億5,946万円という超大型予算を執行することは、今後の財政事情を予測すると、容易ならざるきびしさを感じます。52億3,780万円の市税収入をはじめとする財源確保に努力することはもちろん、それぞれの施策の実施にあたっては、私をはじめ全職員あらゆる困難な克服して対処してまいります。
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