今回、市では市民とともに緑の町づくりをしようと、新年度予算に大幅に組み入れ、15項目にわたる緑化計画をたてたとうかがいました。ただ、その中に海岸地区の植林と、防風林の保護育成の項目がないとうかがい、非常に残念でなりません。
海岸線の所轄が国であるか、県であるか存じませんが、万葉の昔から青松白砂の名勝地として知られた田子の浦は、この由緒ある老松が年ごとに枯れ、いまではわずかしか残っていません。
自然から沿岸住民の生命と財産を守ってくれ、塩害や砂ぼこりから防いでくれた防風林。住民も代々松を愛し、下刈りや施肥などの勤労奉仕をして、いつくしみ育ててきました。その松が残り少なくなってくるのを見るにつけても情けなくなってしまいます。
また、毎年のように植樹している松もある程度まで成長すると、すぐに枯れてしまうという状態です。昨年は堤防の内側に松苗を植えましたが、やれ建設省だ、やれ林野庁の所轄だということで松苗を抜いたり、植えなおしたりしていました。“お役所仕事”にはあきれてしまいますが、でもそんなことばかりいってはいられません。
海岸住民の安全を守るためには、国だ、県だ、市だ、ということなく、ようは住民が納得できる計画をたてていただきたいのです。
千本松原には松だけでなく、ちがう樹木が繋っています。富土市も緑化計画のなかに海岸地域を入れ、土地にあった樹木を探し、一大緑地帯をつくってほしいものです。
なお、なぜ松が枯れてしまうのか原因をよく調べ、松を保護するようあわせてお願いします。 (中丸・時田みえ子)
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( 写真説明 ) 海岸地域を一大緑地に…