富士市 FUJI CITY Official Site

富士市
広報ふじ > 昭和47年 > 昭和47年3月20日 108号 > 【広報ふじ昭和47年】50年までに事故の大幅減少を

【広報ふじ昭和47年】50年までに事故の大幅減少を

市交通安全計画

「富士市交通安全計画」が作定されました。この計画は、交通安全基本法、県の交通安全計画に基づいて作られたもので昭和50年度を目標に、交通事故の大幅減少をめざし、安全で住みよい都市づくりの実施を目指していきます。
- 写真あり -

死亡事故の防止を重点に施策をすすめていきます

 富士市における自動車台数は、昭和42年の3月は40,425台でしたが、昨年の3月には64,388台と大幅に増加しています。なかでも、乗用車の普及はめざましく、同期間に7,232台から31,644台と4.37倍に急増しています。この乗用車の大半はマイカーです。
 こうした状態で自動車が増加していくと、昭和50年度末には93,000台(1世帯2台)になると予想されます。これにともない交通事故も大幅にふえ、1年間に死者が80人、傷者は6,570人でると予測されます。
 したがって、将来交通事故を減少させるためにはどうしても長期計画をたてる必要があります。今回定めた交通安全計画は、死亡事故の減少を重点に進められますが、具体的には次のように実施していきます。
 交通安全計画を大きく区分すると、「交通環境の整備」「交通安全に関する知識の普及」「道路交通秩序の維持」「緊急時における救急体制の整備」「被害者援護活動の推進」の5つに別けることができます。このうちすでに安全施設を設置したり、危険か所の改良などを行なったところもありますが、今後年度ごとに予算を計上して整備していきます。
■交通環境の整備 
歩行者専用道の増設

 歩行者や自転者の安全を確保することを最重点に、交通安全施設の整備などを行ないます。
 なかでも身近かな信号機や横断歩道の整備、歩道・自転車道の整備などで、一般国道は全線に歩道を設置します。また歩行者事故防止のための押ボタン式信号機を、市街地・学校・病院付近の交通事故が起りやすい場所へ設置します。
 自動車対自動車、踏切事故防止のためには、中央分離帯の設置、道路標識、センターポールなどの設置と、踏切道の立体交差などをはかっていきます。
 このほか、交通規制による事故防止もはかりますが、規制はあくまで人間優先で行ないます。生活道路のうち、幅3.5メートル未満の道路は、原則として歩行者専用にして、歩行者が安心して通行できる道路をふやしていきます。
- 図表あり -
( 図表説明 ) 事故多発地点
( 図表説明 ) 地図


■交通安全知識の普及
学校や婦人会などで交通安全指導を

 これまでの交通事故を見ても、大部分が運転者の不注意から起っています。しかし、幼児のひとり歩きや歩行者の無理な横断など、保護者や歩行者自身が注意すれば防げる事故も多くあります。
 そこで、小学生には学校を通じて、お年寄りには老人クラブ、お母さんには婦人団体などを通じて、それぞれ交通安全の指導を行なっていきます。
 なかでも交通安全のために、自主的に活動している交通安全指導員会、社会教育推進会安全教育部会、県交通安全協会富士地区支部、飲食酒業、飲酒運転防止協力会などの民間団体には、いままで以上に積極的な自主活動の協力をお願いしていきます。
- 写真あり -
■道路交通秩序の維持 
無謀運転の追放を

 道路や安全施設が整備されても、運転者の違反による事故が起っては、事故を防ぐことができませんから、交通指導取締りの強化を図ります。とくに、死亡重大事故の原因として高い率を占める飲酒運転、無免許運転、速度違反、追越違反などの無謀運転の防止を重点に徹底した取締りを行ない、あわせて事故の犠牲者となりがちな老人、子どもの保護を徹底していきます。


■救急体制の整備 
中央病院の施設整備

 救急業務は、消防署の2台の救急車によって行なっていますが、交通事故の増加にともない、出動回数も増え、昭和45年には790件のうち約半数が交通事故によるものです。また、最近は東名高速道路や表富士周遊道路などでの事故も多く救急業務は大規模で広域的になり、隣接市との相互応援協定を結び協力体制をはかっています。
 このため、今後とも救急業務の組織の強化はもとより、市立富士中央病院の救急医療施設の整備や脳神経外科専門医の確保、現在特定されている救急医療協力病院、救急医療センターなど関係機関と協力して救急事態に常時即応できる体制を整えていきます。
- 写真あり -


■被害者の援護活動 
交通事故相談者の追跡調査も

 市民相談室で昨年受けた交通事故相談は816件もありました。相談内容は損害補償問題が圧倒的に多く、被害者、加害者とも生活上の問題など深刻で複雑なものとなっています。また、これからも交通事故相談は一層増加すると思われます。
 そこで、今後、適確な相談活動ができるような体制と内容の確立をはかるため交通事故相談者の追跡調査などを行ない相談活動の資料とします。
 このような交通安全計画も、市民みなさんの協力なくしては達成できるものではありません。国・県・警察・市など関係機関が一体となって実施していきますので、みなさんの協力をお願いします。
添付ファイル
※PDFを初めてご覧になる方は、ソフト(Adobe Reader)のダウンロードが必要です。
「Get Adobe Reader」のボタンをクリックし、説明に従いAdobe Readerをダウンロードして下さい。
Get Adobe Reader
広報広聴課 (市庁舎8階北側)
電話:0545-55-2700 ファクス:0545-51-1456
メールアドレス:kouhou@div.city.fuji.shizuoka.jp
〒417-8601 静岡県富士市永田町1丁目100番地 電話 0545-51-0123 ファクス 0545-51-1456
E-mail kouhou@div.city.fuji.shizuoka.jp