【広報ふじ昭和47年】ぼくらのまち
東小学校6年 東田豊満
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ぼくの家は、新幹線と東名高速道路にはさまれています。静かなよい町で、北は愛鷹山、南は浮島の田んぼが、駿河湾の松林まで続いています。
えびがに、めだか、ふな、くわがた、ながいもほりと四季の楽しみがいっぱいです。ヘドロなどの公害で苦しんでいる人たちにくらべると、ここほ天国のような所だと思います。大きな町でもありませんが、つくづく「いい町だなあ−」と思います。
だけど、この美しい町をよごす人がいます。
「ゴミをすてないで下さい」という立札があるのに、なぜすてるのだろう。市からゴミをとりにくるのだから、川にゴミをすてなくてもいいのになあ−。
だが、こんな悪いことばかりではない 2丁目の店のおばさんだが,道にゴミがあると、はいてきれいにしています。こんな姿を見ると、ほんとうに頭がさがります。みんながおばさんのようなら、この町はどんなに住みよく、すばらしくなるだろう。
ぼくは、このようなよい心をもつ人を見ると、ゴミをすてる人に「おまえがすてたんだから、はいてきれいにしろ」と言いたくなります。
あんなよい心を持っている人もあればへいきですてる人もある。世の中っていろいろだなあ−。
ぼくたち一人一人がこの町を、よりよくしていかなければ、よその人にじまんできる町にならないと思います。みんなでりっぱな町にしたいなあー。
元吉原小学校6年 荒川百合子
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きのう、友達と学校に来るとき、とてもよく晴れていて、空もきれいだった。だが、富士山と私の間には、大昭和の工場と煙が、どっかりとすわりこんでいた。
「今日は雲一つない日本晴れだね」
「そんなことないよ。ほら、あそこに煙でできた、公害の雲があるじゃん」なんて話しながら来た。
どんなに晴れていても、いつも公害の雲があるなんていやだなあ一。
日本一美しい富士山が、だいなしになっちゃうもの。私は生れた時から鈴川に住んでいる。だから、砂と松林にかこまれたここが大好きだ。父からも昔この辺が美しかった頃のことを、聞かされることがある。
それなのに、このごろはヘドロや公害で、すごくきたない町としてさわがれている。
よその土地の人はヘドロ見物に来て、ハンカチで鼻をおさえたりしている。宇宙猿人ゴリでは、田子の浦港からかいじゅうがでたりした。何かの本では田子の捕を、すごく不潔できたない町として書いてあった。
でも、朝のさわやかさだって、港の黒い水にうつる大きな夕日だって、私は知っている。
悪口を言われても、これは私のふるさと。だから悪く言われるのはやっぱりすきではない。
いくら工業の発展のためとはいえ、きれいな空気や青い空をなくして、きたない水を作って、きたない空気を作って、きたない煙を出していいわけはない。作るだけ作っておきながら、あとは知らん顔をしているなんてひどい。
私達の学校では、よく空気のきたない日「今日は、空気がきたなくてくさいので、窓をしめてください。」なんていう放送がある。私達は、いつでもいっぱいに窓をあけていられる日を、1日も早くほしい。
港の南の石油基地の付近や、防潮堤の下に公園を作るということを聞いた。こういう、いい面がどんどんすすめられていることはうれしい。だけど、私達の町の一番の願いは、「松林の松や、砂の上で遊ぶ私たちに」、きれいな空気と水を1日も早くほしいということだ。ほんとうに、そんな日が早くこないかなあ−と思っている。
鷹岡小学校5年 野口不二雄
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ぼくらの町、富士市は田子の浦港のヘドロ問題で、世界じゅうに公害のことで名前が広まってしまった。
田子の浦港ができたころは、水もすきとおっていて、自然を作り変えてできた港として有名だったが、今ではヘドロ港として有名になっている。
そこで、ぼくは未来の富士市を考えてみた。
今から10年先には、ぼくはもう大学生になっている。そのころには、田子の浦港のヘドロなど、ぜんぜんなくなっているかもしれない。人間の科学の力で、ヘドロをなくしてしまうからだ。
いや、それだけではなく、富士市だけでなく、日本じゅうの公害がなくなっているかもしれない。
もとの美しさをとりもどした田子の浦港は、また、美しい港として、話題になるかもしれない。そうすれば、町の中もみちがえるように変わるだろう。
町の中はどうなるだろうか。商店などがふえて、競争がはげしくなって、売物が安くなっているかもしれない。学校や病院などの数も、きっとふえていることだろう。とくに、鷹岡には、小学校と中学校が1つずつしかないから、もっと多くなるだろうと思う。
それに、一けん一けんの家の生活がよくなっていることにちがいない。そうすれば、みんながしあわせになれるんだと思う。
これは、富士市だけでなく、日本じゅうがそうなればいいと思う。だけど、全部が全部、ぼくの考えているようにはならないかもしれない。
それでも、日本じゅうだけでなく、世界じゅうが、早くそうなればいいな、とぼくは考えている。
◇小学生のコーナー
このコーナーは、市内の小学生のみなさんに、町の実感を書いてもらうものです。今月から毎回連載していきます。たくさん発言をおまちしていますが、お寄せくださるときには、字数は600字以内にして下さい。名前、学校名、学年も忘れないで下さい。
あて先は、富士市役所広報課=富士市永田61の1=です。
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