【広報ふじ昭和46年】ゴミ焼却プラントを建設
ゴミ焼却プラントの起工式が4月10日、第一清掃作業所内(久保町)で、渡辺市長ら関係者50人が出席して行なわれました。このゴミ焼却プラントは第一・第二清掃作業所の処理能力がすでに限界に達しているので、ますます多くなるゴミを処理するために建設するものです。この工費は2億8,695万円で完成は昭和47年5月の予定です。
1日にでるゴミの量は約160トン
ゴミは文化のバロメーターといわれますが、さいきん、各都市でこのゴミ処理が問題になっています。ゴミの排出量は年ごとに多くなり、しかも冷蔵庫やテレビなど大型のゴミが多くなっています。
現在、みなさんの家庭から1日にでるゴミの量は約160トンと推定されます。このほか冷蔵庫やトタン、カワラなど燃えないゴミが約60トンでると推定されます。これを24台の収集車と90人の作業員が、1日に140トンのゴミを集めています。
集めたゴミは第一清掃作業所と第二清掃作業所で処理しています。ところが両作業所とも処理能力は1日に50トン。すでに処理能力は限界に達しています。このため、第一清掃作業所の敷地内に「ゴミ焼却プラント」を建設することになりました。
現在ある第一・第二清掃作業所の焼却炉はバッチ炉といい、集めたゴミをそのまま炉に投入して処理しています。このため、水分の多いものはなかなか燃えにくいなどの欠点があります。
新しく建設する焼却炉は半逆炎炉で1日に90トンのゴミを処理できる炉が2基設置されます。
ゴミ処理は、収集車で集めたゴミをまずゴミピットに入れます。ゴミピットは360トン(2日分の収集量)のゴミ収容能力があります。ピットのゴミはクレーンで炉に投入されます。炉に入ったゴミは乾燥してから燃やします。しかし、さいきんのゴミは水分の多いものや、燃えないゴミが多いため、連続的にもう一度燃やし、処理効果をたかめます。
排煙に入っている粉じんはマルチサイクロン集じん機を設置し、厚生省基準の1立方メートル当り0.7グラムより少ない0.4グラム以下にして排出します。重油は点火するときに使用するだけですから量は少く、亜硫酸ガスの心配はありません。なお粉じんが多く排出される場合に備え、電気集じん機を設置するためのスペースを用意するなど公害対策には万全を期しています。ゴミからでる汚水、冷却水についても沈殿槽を設け、滅菌してから排水します。
90トン炉2基を新設 完成は47年5月
さらに、焼却炉は90トン炉を2基設置するため、万一片方の炉が故障してももう一つの炉を使用できる利点があります。
工事の完成は昭和47年5月で、工費は2億8,695万円です。このゴミ焼却プラントが完成すると5年後のゴミを処理する能力があります。
現在、ゴミ収集は全市内1週間2回の定時収集を実施していますが、収集回数をふやすために紙袋収集に対するみなさんのご協力をお願いします。なお、不燃物収集は本年度から月2回の定時収集を実施します。
- 図表あり -
- 写真あり -
( 写真説明 ) 起工式で“刈初の儀”を行う渡辺市長
添付ファイル
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