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【広報ふじ昭和46年】ヘドロ処理はじまる

4月30日までに32万トンを

田子の浦港の汚泥(ヘドロ)を富士川左岸河川敷で、脱水処理することが決まり、処理期間を4月30日までとして、処理作業を行ないます。富士川河川敷でのヘドロ処理は、昨年10月いらい検討を行なっていたもので、三四軒屋、下五貫島など関係地区と県、市の3者で何回となく話しあいをした結果、このほどようやく意見の一致をみて、2月26日県庁で渡辺市長、中村議長らが立会い、地元の代表と県知事の間でヘドロを処理する覚書の調印がとりかわされました。県は地元地区のほか田子浦漁業協同粗合とも覚書をとりかわしました。


 昨年夏以来ヘドロ処理について検討されていましたが、10月静岡県と富士市の代表5人で委員会が結成され、処理はこの5人委員会で意見一致した方法で実施することになりました。
 5人委員会では、県案の富士川左岸河川敷でのヘドロ処理を協議した結果、現時点ではこれ以外に処理方法はないであろうということで意見が一致し、10月30日に公式発表を行ないました。ついで11月2日には県からヘドロ処理方法は、2隻の運搬船で富士川まで運び処理するなどの具体案が示されました。
 市では県の処理方法を検討し、11月16日渡辺市長から県知事へ意見具申を行ないました。基本的事項は、ヘドロ処理にあたり、1.富士市住民の健康保護が保障されること。2.ヘドロ処理費の大部分を企業負担に求めているので、効率的使用を行なうことの2つで、この条件を前提に、河川敷での処理を市として了承しました。
 このため.県、市は地元との話し合いを12月24日と1月23日の2回開き、県の計画説明を行なって地元の意見を聞きました。
 市でも2月に地元と数度話し合い、処理について検討を行なってきました。この結果2月24日には、地元との話し合いもつき、2月26日地元代表と県知事の間で調印式が行なわれ、正式に富士川河川敷でのヘドロ処理が決まりました。
 田子の浦港には、岳南地区の製紙工場から排出された繊維や土砂などが、100万トン余り堆積しヘドロ化しています。このまま放置しておくと硫化水素ガスが発生し住民の健康と生活環境がおびやかされさらに港の機能が低下するので、早急に処理をしなけれはならなくなりました。
 田子の浦港のヘドロ処理は、2隻の運搬船で4月30日までに、32万トンを富士川河川敷に運び脱水処理します。
 港内のヘドロはポンプ船で運搬船に積込み、富士川河口まで運び、ケーソンに備えつけられたポンプで、パイプを通して処理場へ送ります。
 処理場は、堤防から230メートルの河川敷8万平方メートルで、外側に砂利を積みあげてヘドロが流れ出すのを防ぎます。
 なお、ヘドロをポンプで船に吸い上げる時に硫化水素ガスを防ぐため薬品を注入します。また処理場でも硫化水素ガスが発生しないよう安全対策は十分行ないます。
 このように処理にあたっては、測定機を4か所に設置し、県、市の企画調整部長が責任者となって地元、県、市の代表者で常時監視につとめます。このようにして人畜や農作物などに被害をおよぼすことのないように万全の措置をとります。
- 図表あり -
- 写真あり -
( 写真説明 ) ヘドロを脱水処理する富士川左岸河川敷
添付ファイル
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