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【広報ふじ昭和45年】8月3日オープン 中央病院増築工事が完成

ガン治療室などを新設

 富士市立中央病は昭和25年に開設し、住民の健康を守ってきました。しかし、244床あった病床も昭和43年11月の火災で木造2階建の結核病棟を焼失し50床もすくなくなってしまいました。そこで、ますます多くなる医療需要に対処するため、昨年8月から4億1,000万円をかけて、鉄筋コンクリート4階建て、地下1階の新病棟建設工事を進めていましたが、このほど完成し、いよいよ8月3日から使用をはじめます。
 中央病院には現在外科、内科、産婦人科、小児科、耳鼻咽喉科、気管食道科、眼科、放射線科、検査科、物療科があります。このうち増築した方には内科、小児科、放射線科が入ります。
 新築した新病棟は、空気調整設備と完全二重窓、酸素吸入設備などができました。
 完全空調設備は、体に最適な温度といわれる摂氏26度に保つことができます。二重窓は国道を走る自動車の騒音や工場などの騒音を完全にしゃだんします。酸素吸入設備は、病室に酸素ボンベを持っていかなくても酸素吸入ができるように中央酸素室から酸素を送る配管がしてあります。
 新病棟の配置は、地下にはガン治療用のコバルト60特殊治療室。1階には小児科、内科、放射線科、脳波・心肺・心電・血液検査室。2階には外科系病室。3階には内科系病室。4階には小児科系病室などが主なものです。病床は150床増え全部で344床になります。
 放射線科には最新式X線テレビ装置が入りました。いままでの透視装置では1日に4人ぐらいしか診察できませんでしたが、X線テレビ装置では医師が患者の動きをテレビを見ながら診察するので、1日に40人の患者を完全に診察できます。この装置はガンの早期発見にも威力を発揮します。
 外科と内科病室には、中央部に重症患者を収容する重症室をつくり、これに8床をあてました。また2階と3階の西側に特別個室が2室づつできました。
 2階の外科系病室は20室で52床、3階の内科系病室は19室で53床となっています。
 4階の全部を小児科系病室にあて、幼児のプレイルーム、食堂などの設備により幼児があきずに療養できます。また、未熟児のために保育機も4台から10台にふやし、未熟児室も常温室、高温室に別けて完全殺菌し赤ちゃんの生命の安全をはかります。病室は乳児室、幼児室、学童室など13室で病床は45床です。
 このほか、1階西側には調理室、洗たく室ができ、調理室はいままで350食しかできなかつたのが500食つくれるようになり、蒸気釜からガス釜でごはんをたくようになりました。
 洗たく室は洗たく機が大きくなり、脱水機が付いたので雨の日の洗たくもらくになりました。
 現在の病棟と増築した病棟は、1階中央と西側の通路、2階中央の通路で結ばれています。
◇電話番号が「61-8800」に変わります
…夜間専用61-8800…

 電話番号も8月1日午前10時から変わります。新しい電話番号は「61-8800」です。増設にともない自動電話交換機が設置され、電話回線も10回線に増えたので内線、外線とも簡単につながります。交換手が出ましたら、話したい相手を指定していただければおつなぎいたします。
 なお夜間(午後10時から翌朝8時30分まで)の専用電話は「61-8809」です。
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■X線テレビ装置
 今までの透視レントゲン装置は、暗い部屋で診察していました。しかし、この装置は明るい部屋で、医師が直接機械を操作しながらテレビに写し出された患部の映像を見て診断と撮影をすることが出来るようになっています。またこの装置があるレントゲン室から遠くはなれた医師室や外科、内科にもテレビを設置してあるので別の医師もその映像を見て共同診断をする事が出来ますから、ガン等の早期発見に威力を発揮します。
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■重症患者室
 2階の外科系病室と3階の内科系病室の中に重症患者専用の病室を各1室づつ設置しました。この部室は重症の患者を収容するため、看護婦の目にとどくように看護婦室の前におき患者の容態がすぐわかるようにしました。また看護作業がすばやく行なわれるように室内を広くしてあります。
 なお、一般の患者病室とは別にしてあるので、他の病人に迷惑をかけたり、かけられたりする心配もありません。
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■プレイルーム
 4階の全室が小児の病室ですので、病院生活にあきないようにプレイルーム(遊ぶ部屋)をもうけました。この部屋の壁には漫画の絵がいっぱいに書いてあり、いたずら書きをする黒板や遊具なども設けてあります。またあばれてころんだりしてもケガなどしないように、床はやわらかなビニールを張って、幼児の安全を守るなど、各所に安全対策がほどこされています。
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■調理室
 いままでの調理室にくらべ、広くなって仕事もしやすくなり、食事も1度に500食つくれます。蒸気釜でたいていたごはんもガス釜でたくようになったので、おいしくなりました。したがって、一般の食事はもちろん、食事制限を受けている患者の治療食も、一切この調理室でつくります。なお、4名の栄養士が患者や一般の方の栄養相談を行なっていますから、いつでもお気軽にお立寄りください。
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添付ファイル
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