【広報ふじ昭和44年】ますます有利になる国民年金
45年7月から大幅に改正
国民年金制度が昭和45年7月から大幅に改正されなす。この制度は、福祉年金と拠出制年金にわかれていますが、今回改正されるのは拠出制年金です。国民年金制度は、昭和34年に発足してから加入者に有利なようにいろいろ改正されてきましたが、今回は次のような点が改正されます。
国民年金は会社や工場に勤める人の厚生年金、学校や役所の共済年金などいろいろな年金制度に加入していない、農業、自営業、商店などで働く人を対象に、昭34年に発足しました。
この年金には、満20歳以上で明治44年4月2日までに生れた人は必ず加入することになっています。これに該当する人は約36,000人ですが、現在加入しているのは35,700人です。まだ加入の手続きをしていない人は、至急加入してください。
それでは改正されるおもなものをみてみましよう。
老令年金が153,600円に
国民年金に加入して保険料を60歳まで納めると、65歳から拠出制の老齢年金が受けられます。この支払われる額が現在は納付期間10年で年額24,000円、25年で年額60,000円、40年で年額96,000円となっています。改正されると10年で年額60,000円、25年で年額96,000円、40年で年額153,600円になります。
なお、昭和46年4月から10年間保険料を納め、65歳になる人たちが老齢年金を受けられるようになります。この場合、10年間に納めた保険料は25,800円ですが年金額は60,000円を受けられます。
障害年金は120,000円に
障害年金は、病気やケガなどによって身体の一部あるいは全部に障害ができた人を対象に支払われます。この場合、程度の重い人を1級障害、比較的軽い人を2級障害と区分されます。支給額は1級障害は72,000円が120,000円に、2級障害は60,000円が96,000円に、それぞれ引き上げられる予定です。
母子年金は96,000円に
母子年金は、18歳未満のこどもがある世帯で、不幸にして夫をなくした場合にこどもが満18歳になるまで支給されます。支給額は、母親とこども1人の場合は55,200円が91,200円、母親とこども2人の場合は60,000円が96,000円にそれぞれ引き上げられます。
死亡一時金は、保険料を3年以上納めて、年金の支給を受けないで死亡した人の家族に支払われます。これも、3年以上5年未満の場合は5,000円、5年以上10年未満は7,000円だったのが、それぞれ10,000円になります。10年以上15年未満の14,000円と、35年以上の52,000円はかわりません。
保険料450円に引上げ
こうした年金額の引き上げにともない昭和45年7月から保険料も値上げになります。現在、1か月の保険料は35歳未満が250円、35歳以上が300円ですが、これが今度の改正で年齢の区分がなくなり、いづれも450円になります。
しかし、これらの年金も一定の期間保険料を納めてないと支給されません。とくに母子年金は夫が死亡したときに保険料の納付状況の資格審査があります。保険料は納期限内にもよりの金融機関、あるいは地区の年金とりまとめ役員に届けるようにしてください。
高任加入は昭和45年1月から
高齢者を対象とした任意加入の受け付けがはじまりました。
これは、明治39年4月2日から明治44年4月1日までに生れた人で、昭和36年ころ任意加入しなかったひとたちに、もう一度加入の機会をもうけたものです。
この任意加入は、保険料が1か月750円で、5年間納めると年額30,000円(月額2,500円)が支給されます。
なお、次の人は加入できませんので注意してください。
・厚生年金、共済組合年金など他の職場の年金制度に加入している人
・厚生年金、共済組合年金などから年金を受けている人、あるいは受ける資格のある人
*なお、遺族年金、公務扶助料を受けている人は加入できます。
この受け付けは年金課(吉原事務所)各事務所市民課、各支所で行なっています。手続きなどくわしくは年金課(52-3111)あるいは近くの年金委員におたずねのうえ、早めに申し込みをしてください。
異動の届出
また、加入している人で住所や氏名の変わったとき、会社や工場につとめ厚生年金に加入したとき、夫が病気や事故で死亡したときは必ず市年金課(吉原事務所)へ届けをしてください。
市河新平さんらが厚生大臣表彰
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国民年金制度が発足してから満10年。この10周年を祝い、10月27日、東京渋谷公会堂で記念式典が行なわれました。
この記念式典において、年金功労者と協力者の表彰が行なわれました。富士市からは民間協力者として市河新平さん(吉原1丁目・55歳)が、納付組織協力者として須津地区年金組合(代表池田かつさん)がそれぞれ厚生大臣表彰を受けました。
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