豚や牛などの家畜に「畜産公害」は、大企業による産業公害ほど大きな問題にはなりませんが、周辺の住民や飼育農家にとっては深刻な悩みになっています。とくに豚のし尿は人間の約5倍の排出量があり、この処理対策が問題になっています。
こうしたおりから、種豚団地である市内次郎長に「牛・豚し尿肥料化装置」ができ、10月15日、玉置農林政務次官、斉藤市長ら関係者が視察しました。
この装置は、牛や豚のし尿を肥料成分の多い乾燥粉末にするという、全国でも珍しいもの。特色としては、水を一滴も必要としない。他の方法とくらべせまい敷地でもできる。臭気は脱臭装置によってほとんど取り除かれる。生産される肥料は肥効力が大きいなどがあげられています。
いままで、牛や豚のし尿はほとんど水でうすめて河川に放流していましたが、さきごろ三重県で水質が汚濁し、大きな問題になりました。
こうしたおりから、この牛・豚し尿肥料化装置がこれからの畜産公害防止策としておおいに期待され各方面の注目を集めています。玉置次官ら関係者は、畜産公害もなくなり、しかもし尿から肥料ができるなど、処理方法などに熱心に聞き入っていました。
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( 写真説明 ) 各方面の注目を集めている“牛豚し尿肥料化処理装置”の説明を聞く玉置次官=右から2人目