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【広報ふじ昭和44年】新都市計画法

都市計画法が全面的に改正され、6月14日から「新都市計画法」が施行されました。新都市計画法は、健康で文化的な都市生活や機能的な都市活動を確保するため、土地の合理的な利用をはかるため設けられたものです。それでは、この新都市計画法がみなさんの日常生活に特に関係のある点についてご紹介しましょう……。

都市計画区域内への建築は許可を

 都市計画区域内(富士市の場合は大淵地区と吉永地区の1部を除く地域)の土地に都市計画施設(道路、公園、下水道など)が計画されたり、事業の施行が決まると、その土地にはいろいろな規制ができます。
 都市計画施設の計画が決まると、その区域内の土地に建物をたてるときは、建築確認申請書のほかに「建築行為許可申請書」を事前に提出し、県知事の許可を受けることになっています。許可になるのは、階数が2階以下で地階のない建物と、主な構造部が木造、鉄骨、コンクリートブロックなど移転が簡単にできるものに限られています。
 都市計画事業の実施が決まると、区域内の土地には原則として建物がたてられなくなるほか、地形を変えたりすることはできなくなります。それでも建物をたてたり、地形を変えなければならないときはすべて県知事の許可が必要です。

地価の値上り防ぐ先買制度

 区域内の土地や建物を売買するときは都市計画事業の施行者に届け出をすることになっています。この場合にもいろいろな規制があります。
 たとえば、土地や建物などの先買制度です。この制度は、土地を確保するとともに、地価の値上りを防ぐために設けられたものです。土地や建物を売買するときは施行者に届けますが、届けを受けた施行者は30日以内に買うか、買わないかを通知することになっています。届け出をした人は、その間は売買することができません。
 そのほか、土地の買い取り請求があります。これは、区域内の土地所有者が事業の施行者に土地を買い取るように請求することです。ただし、その土地に地上権など他人の権利がある場合はできません。なお、土地の価格は事業の施行者と土地所有者が協議して決めることになっています。

1.200万円までは特別控除

 都市計画施設のために買収された資産については、租税特別措置法の適用によって、1.200万円まで控除の対象になる特典もあります。
 そのかわり、新都市計画法には強い罰則規定もありますので、土地の購入、宅地の造成、建物の増築などを行なうときは、できるだけ都市計画課(吉原事務所)へご相談ください。
 なお、建築関係の規制は都市計画法のほかに、建築基準法による用途地域制、騒音防止法などの公害対策の規制、大規模な住宅地造成に対する規制などがありますから十分に注意してください。
 都市計画を実施する場合は、市民みなさんの要望をお聞きして実施していきますが、都市計画を実施して明るい、住みよい町づくりを行なうため、市民みなさんひとりひとりのご理解、ご協力をお願いします。
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