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【広報ふじ昭和44年】通産省が富士地区の産業公害事前調査を実施

通商産業省は、昭和39年から産業公害総合事前調査(大気関係)を全国各地で行なっていますが、今年度は富士地区の2市3町(富士市、富士宮市、芝川町、富士川町、蒲原町)を7月1日から45年6月30日まで行ないます。それでは、産業公害総合調査はどのようにして行なわれるかご紹介しましょう。

7月29日から5日間現場調査を

大気汚染や気象状況

 この調査は、新産業都市および工業整備特別地域のようなこれから工業が開発され、亜硫酸ガスなどで大気が汚染される恐れのある地域を、総合調査によって未然に防ぐために実施されるものです。
それによって富士地区の大気汚染防止計画を策定するとともに、新しく進出してくる企業に対しても汚染防止の適切な指導を行ないます。
 調査機関は、通商産業省と静岡県ですが協力機関として富士市、富士宮市、芝川町、富士川町、蒲原町、自衛隊、吉原工業高校気象部があたります。
 なお、調査の総合企画、技術指導、総合検討などは、通産大臣が任命した「産業公害調査員」によって行なわれます。
 調査期間は44年7月1日から1年間にわたって行なわれますが、この間にいろいろな調査が行なわれます。

■現地調査 44年7月29日から8月2日までの5日間
・エアートレーサー実験
 蛍光粒子をヘリコプターで地上100メートルから200メートルの高度で噴霧し、地上濃度分布、濃度の時間別変化の測定などを行ないます。
・気象条件の調査
 風向計など忙よる地上風の測定、カイツーン(気球)による大気の乱れや気温の調査を行ないます。

■風洞実験調査 昭和44年7月から45年3月まで
 富士地区(2市3町)を2,500分の1に縮尺した模型の風洞で拡散実験を行ないます。この調査は、通産省工業技術院資源技術試験場で行なわれます。

■拡散計算の実施 44年7月から45年3月まで
 風洞実験とあわせ資源技術試験場で行なわれます。

■地上風の測定 44年7月1日から45年6月31日までの1年間
 吉原工業高校気象部の協力を得て富士地区の1年間の風向、風速を調査し、これを分析していきます。
こうした現地調査、風洞実験などの中間報告が、45年3月ころ、総合報告が8月ころ行なわれる予定です。
- 写真あり -
( 写真説明 ) 現地調査ではカイツーン(気球)を使用して大気の乱れや気温の調査も行なわれます。

おしらせ

市民バスで大昭和チーム(富士市代表)の応援に  企画課
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