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【広報ふじ昭和43年】台風災害にそなえよう

ふだんの心がけがたいせつ……

9月下旬がいちばん心配
 台風災害は、いうまでもなく台風が原因となって発生する災害です。その台風は、熱帯にある多量な水蒸気と、低い気圧によって生ずる巨大な空気の渦ですが、日本列島を襲ってくる台風の大きさは、次のようにわけられています。
◎超大型台風
 ・中心気圧−920ミリバール以下
 ・最大風速−65メートル以上
◎大型台風
 ・中心気圧−920〜950ミリバール
 ・最大風速−65〜50メートル
◎中型台風
 ・中心気圧−950〜980ミリバール
 ・最大風速−50〜35メートル
◎小型台風
 ・中心気圧−980ミリバール以上
 ・最大風速−35〜17メートル
 また、台風は巨大なエネルギーをもっているほか、いろいろな特性を備えています。
 まず1.台風にはシーズンがあること。日本に台風が襲ってくるのは、夏から秋にかけてです。それも、8月の終わりから10月のはじめまでが、その最盛期にあたっています。ことに、9月25・26日ころは、過去、伊勢湾台風、狩野川台風や当市な襲った26号台風のように大型のものが多いので、9月中旬から下旬に発生する台風には、警戒が必要です。2.台風は予知できること。現在は富士山レーダーや飛行機観測が進んできていますので台風のタマゴの熱帯性低気圧の発生からその経路発達にいたるまで、確実にはあくすることができます。したがって、台風への備えも、より早く的確にととのえられるわけです。3.台風の進路には地域性があること。台風は南方海上で発生しますと、はじめは洋上を西に進みますが発達しながらしだいに“あたま”を日本列島に向けてきます。そして、日本の近海に達すると、九州から関東地方までの太平洋沿岸は「大しけ」になるなど、直接、間接台風の影響をうけます。ところで、ひと昔前までは台風といえば、九州、四国地方へ上陸するものが多かったのですが、ここ数年は、台風の進路が東寄りになり、東海、関東地方へ上陸するものも、かなり多くなってきています。
台風災害を防ぐ心得
 台風が上陸したばあい被害を最小限にくいとめるには、私たちひとり、ひとりが、防備体制に気をくばり、最善の用意をしておくことが必要です。
 台風の被害も住んでいる場所や、建物の構造によって、それぞれちがってきます。海岸付近では高波・強風。川沿いの低地ではこう水。高台では暴風雨による被害がおこります。
 それには、前もってそれぞれの場所に応じた対策を考えておくことが、たいせつです。
■海岸や川沿いの地域
 海や川からの距離、砂丘や堤防の高さ、住んでいる土地の海面や水面からの高さを調べ、万一の場合の避難方法を考えておく。
■高台の地城
 地形上、どの方向から風や雨が吹きつけるかを調べ、補強の方法を考えておく。
■山沿いの地域
 山くずれ、がけくずれなどの危険はないかを調べ、緊急事態にそなえ、避難方法を考えておく。
これだけは準備を
 台風が接近したら正確な情報を早くキャッチして、つぎの準備をしておきましょう。
■雨戸のくぎ打ち、横板の打ちつけ、屋根、へいなどの補強をする。
■懐中電灯、ローソク、マッチなど照明具を用意する。
■リュックに下着類、救急品、日用品、簡易食を入れておく。
■容器に水をとっておく。
■ビニールの大風呂敷を用意する。
■水害のおそれのあるときは1.畳を高い台の上につみかさねる、2.タンスは、引き出しを抜いて高い所へ置く、3.押し入れは下段のものは移す。
■外に出るときは、危険ですからヘルメットやズキンなど頭を保護するものをかぶる。素足やはだを出さないようにする。
■停電に備え、トランジスターラジオを用意しておく。
■小さな子どもは衣類に名前をつける。
■避難命令が出されたら、ガスの元セン、電気のスイッチを切っておく。
- 写真あり -
( 写真説明 ) 昭和41年9月25日未明、台風26号に直撃された元吉原海岸

台風の襲来が確実になると……

災害対策本部のしごと
 台風災害の発生する恐れがあるときは富士市ではただちに「富士市災害対策本部=本部長斉藤市長=」を、市役所内に設置して、市職員や消防団員、水防団員が災害対策にあたることになっています。
 この対策本部の組織は総務部、情報部など13部にわかれ、次のような仕事を行ないます。
1.総務部(部長・青木総務部長)
 ・この部では、気象情報の収集や災害記録、自衛隊などの派遣要請、防災無線各部との連絡調整などを行ないます。
 ・総括班、財政班、会計班、吉原班、富士班、鷹岡班、元吉原班、原田班、吉永班、須津班、大淵班=にそれぞれわかれています。
2.情報部(部長・影山公室長)
 ・住民に対し予報、警報の伝達などの広報活動、災害情報の収集、市職員の非常招集、国県関係者の災害地視察など
・渉外情報班、動員班、広報班。
3.民生部(部長・渡辺民生部長)
 ・避難所やり災者収容所の設置、義援金品の取扱い、救助物資の配分、避難の誘導、り災低所得者への世帯更生資金の貸付、生活相談など。
 ・救助班、福祉班。
4.衛生班(部長・長洲衛生部長)
・災害時の予防衛生、り災者の医療救護、防疫、清掃など。
・衛生班、清掃班。
5.経済部(部長・西条経済部長)
・商工業の被害調査、中小企業への金融あっせん、応急復興物資(かわら・トタンなど)の確保あっせん、農作物の災害防止や被害調査、タネ苗、家畜餌料の補給、流倒木の処理、農協との連絡など。
・商工班、農政班、林政班。
6.建設部(部長・広瀬建設部長)
・道路、河川、橋など土木施設の災害防止、応急復旧工事、仮設住宅の建設、住宅復旧資金の融資、下水道の復旧工事、水防団との連絡など。
・管理班、土木班、建築班、住宅班、下水道班。
7.輸送部(部長・望月議会事務局長)
・災害救助物資の輸送など。
・輸送班。
8.水道部(部長・山本水道部長)
 上水道の応急復旧、災害地への給水、給水家庭の被害調査など。
・管理班、業務班、工務班。
9.消防部(部長・滝消防長)
・情報収集、市民への伝達、災害の警戒防ぎょ、救助や救急、火災防止、消防団との連絡など。
・情報班、警防班。
10.教育部(部長・渡辺教育長)
・学校施設の災害防止、教科書、学用品の調達、学童への給食措置など。
・庶務班、社会教育班、学務班
11.医務部(部長・多々良病院長)
・り災傷病者の応急救護、救護所の設置、医薬品や衛生資材の調達など。
・医務班。
 そのほか、支援部、諷査部などがあります。

情報の伝達は

災害の発生する恐れがある時はみなさんには広報無線放送や広報車、農協有線放送で、予報や警報をおしらせしますので、防備体制を早目に

避難場所

ここが、市の指定避難場所。万一のときは早目に……
吉原  市民会館・吉原小学校
伝法  吉原第一中学校・伝法小学校・伝法山神杜公民館
今泉  今泉小学校・吉原第二中学校・県立吉原高等学校・今泉会館・中央図書館・勤労青少年会館・神戸小学校・今宮公会堂・日吉浅間神社・氏子会館
元吉原  元吉原小学校・元吉原中学校・今井公民館・大野町公民館・桧町公民館・大昭和鈴川工場講堂・興和(株)体育館
原田  原田小学校 
吉永  吉原第三中学校・吉永支所・吉永第一小学校・市立商業高等学校・吉永第二小学校・勢子辻分校・富士岡2支部公民館 
須津  須津小学校・須津中学校・中里八幡町公民館
浮島  東小学校
大淵  大淵第一小学校・大淵第二小学校・大渕中学校・県立吉原林間学園
富士  富士第一小学校・富士第二小学校・富士中学校・富士文化センター・富士南中学校
田子浦  田子浦小学校・旧田子浦小学校・田子浦公会堂
岩松  岩松中学校・岩松農協橋下支所・岩松小学校
鷹岡  鷹岡小学校・鷹岡中学校・鷹岡公民館
添付ファイル
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広報広聴課 (市庁舎8階北側)
電話:0545-55-2700 ファクス:0545-51-1456
メールアドレス:kouhou@div.city.fuji.shizuoka.jp
〒417-8601 静岡県富士市永田町1丁目100番地 電話 0545-51-0123 ファクス 0545-51-1456
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