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【広報ふじ昭和42年】表紙 身延線西回り複線化起工 完成は45年

▽国鉄身延線を西回りにし複線化して輸送力を倍増する「身延線輸送力増強工事の起工式が、11月29日、文化センターで行なわれました。式には、国鉄、市、工事関係者など約300人が出席し、斉藤市長、青木国鉄中部支社長らがクワ入れを行ない、待望の着工を祈りました。
 この西回り線は、国鉄第三次長期計画の一環として行なわれる身延線輸送力増強計画の最後の工事で、すでに富士駅の改築、電車区の改良などは行なわれました。この総工費は18億7,000万円で、昭和45年秋には完工することになっており、一日も早い開通が望まれています。

柚木駅と竪堀駅を新設 複線は潤井川(松本地先)まで

 国鉄の第三次長期計画によると、富士地区改良事業を昭和32年ごろ着工する予定でしたが、用地買収、単線から複線への計画変更などのため工事がおくれていたものです。この間、富士駅舎の改築、電車区の改良などの付帯的な工事はすでに完成し、このほど西回りに着工するはこびになったものです。
 計画によると、新路線は延長3.68キロメートル。富士駅から西へ東海道本線と併行して、橋下地点から北へ大きくカーブし柚木で国道1号線と立体交差。潤井川ちかくの松本地先で現線と結びます。
 工事区間はほとんど高架になり、国道1号線、都市計画街路など主要道路は立体交差されます。また、柚木の国道1号線の南側に柚木駅がつくられ、竪堀駅も現在より北に新しくつくられます。このため、現線と本市場駅、竪堀駅が廃止になります。
 総工費は18億7,000万円で、国鉄負担が15億1,000万円、建設省が2億円、市負担が1億6,000万円となっています。
 西回り線が完成すると次のような利点があります。
 まず、交通渋滞の緩和と交通事故の減少があげられます。現在の国道1号線と交差する花田踏切は一日に126本の列車が通過し、延べ3時間にわたり閉鎖されます。このため、国道1号線渋滞や、追突事故の一因ともなっていますが、西回りの立体交差で防止されると思います。
 輸送需要の増加に対応することができます。とくに通勤、通学時の混雑はひどく最高は227パーセントと、身動きもできない状態です。これが複線化すれば、電車の増発などにより大きく緩和されます。
 富士駅での東海道本線との接続がスムーズになるほか、駅構内の仕訳線や身延線貨物発着駅が増強されます。現線の廃止などにより構内が有効に使用できるようになります。
 現線の半径150メートルという急カーブがなくなるので、列車がスピードアップされます。
 また、富士地区改良事業には富士宮市までの複線化があげられていますが、これは昭和46年までに完成しようと国鉄では計画を進めています。
 このように、西回り線の完成、富士宮市までの複線化が行なわれれば、岳南地区の貨物輸送の増強による工業開発がはかられるばかりでなく、観光客の誘致などに大きな期待がもたれ、一日も早い完成が望まれています。
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