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【広報ふじ昭和42年】ふるさとのでんせつ

カッパの恩返し

 唯称寺(吉原本町2)の寺宝に「カッパにもらった茶壷」というのがあります。
 これは、唯称寺が中吉原宿にあったころの話で、当時は和田川にかけられた新橋(今の新橋でなく左富士神社の近く?)の上手のかわべにあったといわれています。
 ある晩、和尚さんはカッパが白ひげのお爺さんになって現われた夢をみました。
 「和尚さん、私はこの下の三ッ股淵に住むカッパです。先日の洪水でマンガ(田をたがやすクワ)が流れてきて巣の入口にかかってしまい、私のこどもたちは出入することができなく、大変困っています。どうかマンガを取り除いてください」といいました。
 翌朝、和尚さんは半信半疑で三ッ股淵へ行ってみました。すると昨夜の夢のとおり、北側の土手の下にマンガが引かかっていました。和尚さんはこれだなと思い、苦労してやっと取り除いて帰りました。
 するとその晩またカッパの夢をみました。
 カッパは「和尚さんありがとうございました。これは私が去年、川の底で拾った茶壷です。お礼のしるしに置いていきます。また、今後唯称寺が火難水難にあわないようにしました」といいながら、ボラニ匹と茶壷を差し出し、うれしそうに帰りました。あくる朝、和尚が玄関に出てみると壷と魚が置いてありました。それ以来、唯称寺は火事になったことがないそうです。 (鈴木富男稿)
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