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富士市長　斉藤　滋与史
　私はみなさんのご支援をいただきまして、岳南2市1町合併の初代市長に就任いたしました。思えば、新生「富士市」は、幾多先人によってつちかわれた努力の結晶と、郷土愛に燃える16万市民の深い理解と協力がその「時」と「人の和」を得て、実を結ばせたのであります。
新「富士市」のビジョンは、富士市総合開発計画書に描かれた、緑と空間のある田園産業都市の実現だと思います。しかし、このような開発、いいかえれば経済開発も社会開発も、みなさんの「福祉」を基調にしたものでなければ“百害あって一利なし”になりかねないので、慎重のうえにもを慎重を期し、総合開発計画を一つ一つ具体化していくつもりです。
　なかでも、私は水、道路、公害、教育、福祉施設については、行財政力を結集して、整備充実をはかりたいと思っています。水対策については、地下水依存は極力さけて、富士川用水、東駿河湾用水などの「大きな水」確保に努めます。産業の基盤となる道路網は、東名ハイウェーの完成が待たれるわけですが、市内を東西に貫く国道1号線がマヒ状態になっているのでバイパス（由比〜沼津）を早期に完成させたいと思います。主要路線の拡巾や舗装は申すまでもないことです。公害問題は「工都」にとって、大きな悩み事の一つでありますので、発生源の探求、関係者には防止装置を講じてもらうなど、未然防止に万全策をはかっていくつもりです・・・
　ともかく、私は県下で4番目の広域都市「富士市」16万5千市民のよりよい「働く場所」「住む場所」「憩いの場所」をつくりあげたいと思っています。